ワークプレイス:測定
- フリーアドレス性オフィスとうつ病
- 「どのオフィスの移転も改装も、上手くいったと言うに決まっているじゃないですか。何千万円、何億円を使って移転、改装するんですよ。経営判断したんですから失敗したなんて言えませんよ。」と知り合いとの話になった。 ビジョナリー・ピープルにあったが、World Health Organizationは、2020年には、人が働けなくなる病気2位はうつ病になると予測しているそうだ。 未だにぞくぞくとフリーアドレス性のオフィスにして上手くいったという事例が後を絶たない。企業の経費節約の手段として、これからもしばらくはフリーアドレスが増えていくだろう。 その反面、フリーアドレスは生産性を下げる、フリーアドレスは一部の人間をうつ病にしてしまう、という声を現場でよく聞くようになってきた。 先日イベントでお会いしたかたと話していた時に、ある大企業がフリーアドレス性導入事例のプレゼンをしたところ、質疑応答の最初の質問は、「お宅の会社のうつ病の比率は何パーセントですか?」だったとの事だ。 私の個人的経験からいうと、モバイル化もフリーアドレス性も、その対象者にはかなりストレスがあるし、 ある面で効率が良くなっても、効率が悪くなる面もある。仕事の効果としては、良くなったのかはっきりと分からない。動き回れることは便利だが、自席というベースがないということは、場所で会話や仕事の中身を記憶させることができないので、「落ち着く」という感覚があまりない。人によって違うが、一般の日本人の思考や認知パターンを理解することが大切だと思う。以前一緒にプロジェクトに参加させて頂いた方が、19歳から21歳ぐらいまでの思考、行動、認知、社交パターンが一生続く、と教えてくれた。だから今の若手と、IT社会前の人たちとは動きも考え方も違う。 人が企業の運命を左右させるわけだから、今やフリーアドレス性オフィス対一人一席の効率・効果のしっかりとした調査・研究をせずに、安易なワークスタイルを選択し、オフィスコスト削減はするべきではない。 ...
- 2008年05月31日 20:14 | コメントなし
- オフィスは利益を生み出さない空間
- W:「利益を生み出さない空間なんて・・・」 C:「それってどういう意味ですか?」 W:「商業施設ってその床面積が利益を生み出すという考えですが、オフィスの床面積って利益を生み出さないじゃないですか。」 C:「間接的かもしれませんが、オフィスも利益を生み出しますよ。そこでデザインされたモノが良ければ、会社に多大な利益をもたらします。」 この会話で、レイモンド・ローウィ氏の『口紅から機関車まで』の一説を思い出した。ローウィ氏が自分のデザインした大ヒットの冷蔵庫を生産しているウェスチンハウスの工場を訪問した際役員に、「君の素晴らしいデザインのおかげでこんなに多くの人たちとその家族が生活するための仕事...
- 2006年10月31日 23:07 | コメントなし
- ビジネス・ツールとして日常場面をビデオに録画する
- 友人がコーチングのトレーニングで自分がコーチングしている所を録画するセッションの話をしてくれた。そこで、ビデオを見ることによって自分の振る舞いや動きが外からどういうふうに見えているのか始めて分り、沢山の学びと成長に繋がるという話になった。アメリカNBAで歴史的な優勝記録を残したLAレイカーズのコーチだったパット・ライリー氏のWinner Withinが、ビデオが試合や一人一人の選手の分析とそれに基づく改善と戦略にどれだけ大切な要素か語っている。また、Riley氏は何故ビジネスの世界でビデオをふんだんに使っていないか理解できないとも言っている。 ワークプレイス作りの際、定点観察ビデオを撮る事があ...
- 2006年05月06日 20:31 | 2つのコメント
- 何が効果的なワークプレイス環境デザインなのか? パート2
- ブログに自分の意見を書くと、リスクがある。時間をかけて考えが進化することが殆どだからだ。私の場合考えていることはたいがい進化していく。先日書いた「何が効果的なワークプレイス環境デザインなのか?」についてもだ。 あのエントリーを書いた後、現在関わっている大型の場創りプロジェクトがどんどん進んでいった。そして学んだ。見掛けでは分からない。IDEO式に現場の観察を行っても、現在会社の状況がどのようなフェーズにあるのか(新規のベンチャー?新しい政権?急激な伸び?急激に落ちている?徐々に進化している?徐々に退化している?)を考慮したワークプレイス戦略の実践最中か?ワークプレイス戦略が会社の方向性に合って...
- 2004年12月19日 23:24 | 2つのコメント
- 何が効果的なワークプレイス環境デザインなのか?
- アトランタから帰ってきてから、ずっと考えている。明確な答えがまだ出ない。いや、出ている。でもその答えは、一般的に受け入れられているワークプレイス環境設計、デザインの常識とは異なっている。 ワークプレイス環境で有名な企業のアトランタ事務所を2社と、有名企業だがワークプレイス環境では全く無名の事務所を1社視察した。有名なワークプレイス環境のひとつは、今年移転したばかり。機能や人の動きを分析し洞察力を持って、働き方を変えるためにデザインされた。美しい。でも現時点では使用率が非常に低い。オフィスで活気が無い。隣のビルのスタバは活気があったが。有名なワークプレイス環境のもうひとつはそれほど新しくない。わ...
- 2004年11月30日 01:29 | コメントなし
- 成功事例
- 先日1年半前に作ったオフィスのフォローアップ訪問をした。 結果は大変嬉しいものだった。 まず受付にアプローチした際、ガラス壁越しに、大変活発なワーカー達が見えた。営業のフリーアドレスエリアも上手く使われているということが一目で分かったし、受け付けの隣にあるオープンな会議エリアで、外部の人にプレゼンが行われている最中だった。フリーアドレスの横の打ち合わせカウンターでは、活発な議論が行われていた。その部署の本部長がニコニコして出てきたとき、私は既に嬉しくてしょうがない状態だった。 本部長と話していて、やはり数値的な測定はできないという話だったが、こちらは元々レベルの低いオフィス空間を良くするという...
- 2004年06月12日 22:21 | コメントなし
- フリーアドレス、ホットデスク、ホテリングの測定:使用率
- 面白そうな場創りの話は、すぐに実行してしまう友達と昨日会って、また一緒に盛り上がった。彼は、建物を建てる、またはビルを改装して主にオフィスを作っている。そして、現時点では、その作ったものの効果を測定することについてリサーチをしているとの事だった。 色々と話したことろ、ホットデスクやフリーアドレス、ホテリングで測定として意味があるのは、使用頻度だという結論になった。仕事の時間短縮に関しては、基のデータがしっかりとしたものでなければ意味がない。満足度も基の質問事項とデータがきちんとしていなくてはならない。使用頻度であれば、入居後のデータをまじめにとっていれば、分かりやすい。使用頻度が低く、空席が多...
- 2004年05月27日 15:12 | 2つのコメント
- ワークプレイス建築の実態
- ワークプレイスは誰が設計しているか見えにくいと仰った方がいた。確かに。デザイン設計事務所さんが入っていても、そこは受付だけやって、居室は家具屋さんが全てやっていることが多い。居室の大半がオフィス家具(デスク、収納)になる訳なので、それは自然にそうなってきたのだろう。フォローアップとしても、家具屋は人が増えた際のデスクや、収納の追加注文やレイアウト変更の依頼を頻繁に受けるので、いやでもフォローアップしなくてはならない。しょっちゅう会っているから、ついでにPMもお願いとか、移転の手配も受けて欲しい等、色々と経験が豊富になっている。その点最近までは、ほとんどのデザイン設計事務所さんは作った後はフォロ...
- 2004年05月21日 00:03 | コメントなし
- ワークプレイス改革の目的
- 自分の仕事のフォーカスが移っていくという事を認識すると、失敗を続けているから変わらなくてはならない、という事にたどり着いた。ここ4年間ほどのオフィス創りのコンサルティングは、「ワークプレイス環境を変えれば人が変わる、ビジネスが変わる」という目的に基づいてきた。そんなことはできない、という答えがでているのにこれ以上それを目的とするのであれば、単なるダメなコンサルタントでなく、ペテン師コンサルタントになってしまう。 だから、今まで私が手がけてきたワークプレイス創りの事例は、「ワークプレイス環境を変えれば人が変わる、ビジネスが変わる」という観点からいうと、みごと全て失敗だった訳だ。色々なプラスの効果...
- 2004年05月20日 09:30 | 2つのコメント
- 場創りの尺度:日本対北米
- 先日クライアントさんと場創りをするにあたり、尺度を明確にさせる話をした。外資系のかたで、私の北米と日本の尺度方法の違いの話に大変興味を持ってくださった。 北米では、一日何分仕事が捗るかを人件費をベースに図る事が尺度として有効だ。日本ではそんなことはできない。何故考え方にその違いがあるのか。 北米では、ほとんどの仕事が9時5時でぴったり終わらせるというパラダイムがある。サービス残業なんて言葉はない。だから、時間にたとえることができる。日本では、時間内に仕事が終わらなければ、終わるまでやるという感覚が一般的に受け入れられている。だから、時間と人件費と比較するというのは有効でない。毎日の仕事の時間が...
- 2003年12月06日 20:48 | 2つのコメント
