久しぶりにナレッジ・マネジメントそのものについてディスカッションした。大企業で長年最先端の総合的なモノづくり(デザイン、ブランド、製造管理)を実践し、ヒット商品を出してきた方とのお話だった。
何故ナレッジ・マネジメントの考えが衰退してきたか?議論をするうちに、今まで自分の中でもやもやとしていた考えがまとまっていった。
ナレッジ(知識)は生活をするにも、仕事をするにも不可欠だ。ナレッジ無しでは人はなにもできない。企業においてもナレッジ無しでは何もできない。私はナレッジ・マネジメント事態は衰退しているとは思わない。その言葉自体は比較的新しい(何百年という歴史はない)けれど、ナレッジ・マネジメントは企業において以前からあったし、これからもなくならない。体の臓器のどれかがひとつ無いだけでも体は生きていけないことと同じで、ナレッジ・マネジメントも無ければ企業は成り立たない。ただ、ナレッジ・マネジメントだけで企業が繁栄するかというと、それは不可能だ。
きっとナレッジマネジメントが衰退していると思われるのは、それだけで効果を判断しようとしているからだと思う。ナレッジは人に宿る。人が形式知も暗黙知も持っている。人が企業のあるポジションから動く際、次の人に全てのナレッジが移行されていない限り、ナレッジはその部署から消える。(次の人に全てのナレッジを移行すること自体不可能だが。)どんなに分厚いマニュアルを残しても、どんなに分かりやすいビデオを残しても。その人が持っている人的ネットワークにある知識全部は残せないからだ。
ナレッジは人とセットなのだ。ナレッジ・マネジメントには、人のマネージメントが不可欠なのだ。
須田さん、こんにちは。
ちょっと浦島なコメントですが…。
「ナレッジは人とセットなのだ」という意見にとても共感します。と同時に、「人のマネージメント」って難しいことだなぁと改めて思います。
近頃、「ナレッジマネジメント」という言葉が聞かれなくなり、かわって企業内のblogやSNSが騒がれているのは、きっと「ナレッジ」そのものではなく、「人と人のつながり」をマネージメントしよう、という姿勢に変わってきた証拠なのかもしれませんね。
2年ほど前に読んだ『人と人の「つながり」に投資する企業』という本を思い出しました。再読してみることにします。
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hiroc さん、お久しぶりです。コメント有難うございました!
そうですよね。「人と人のつながり」ですよね。ただ、つながりをマネージするというのは可能なのだろうか?と最近考えています。好きな人、興味のある人とならずっと繋がっていますが、そのほかの人たちとは、一度どんなに密に仕事をしても、その人でなければできないこと、知らないことが出てこない限り、メールしよう、とか電話しよう、と思わないのでは?
優れたビジネスマンは、やはりそこが違うのでしょう。好き嫌いで人と繋がっているのではなく、人を見極め、色々な能力を持っている人達と繋がっているんですよね。
『人と人の「つながり」に投資する企業』って面白そう。読んでみます。
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