グーグルのオフィス創りから学ぶ

ビジネスパートナーでよく面白いネタを知らせてくれる人がいる。その方からグーグルのオフィス創りが見れますよ!凄いですよ!というメールを頂いた。私はいつもの早とちりで、私達が一緒に創ったオフィスと同じプロセスだし、そんなに凄いですか?というレスをしたところ、「凄い」というのはグーグルが自分達のオフィス創りのプロセスを見せるということです、と答えが返ってきた。

なるほど、確かに世界で大騒ぎされている商品(サービス?)で知られているグーグルが、イノベーティブな商品を生み出し続けるために作ったオフィスの中身やそのオフィスを作ったプロセスが見えるようにしてしまったということは凄い。私の「凄い」の意味は、グーグルはこうすることによってオフィスは企業の文化、プロセス、人を反映するものだから、オフィス創りのプロセスやオフィスそのものをコピーしたって他の企業には自分達のようなイノベーティブな事はできないよ、と宣言している事だと思う。

ようするに、オフィスは企業が既にもっているものをパワーアップさせる武器であり、無いものを補う事はできないということを見せているわけだ。これってある意味ではパラダイム・シフトなのではないだろうか?オフィス・メーカーや、多くの関係会社が客には知ってほしく無い事かもしれない。今は、オフィスが人を変える!、企業を変える!等と宣伝しているところが結構ある。

これは現在受け入れられている知識の価値全般的に言える事だと思う。工業デザインに関しても、コンサルティング手法にしても、知識事態に大きなウエイトが置かれている。知識は確かに非常に有効なものだが、使われなければ意味が無い。これは70年代にドラッカーがナレッジ・ワーカーというものに価値があるという事に光を当てた時に似ているのではないだろうか?今度はナレッジ(知識)の他にも、人と繋がる、経験、センスというものがあるという事にも光を当てるべきなのでは。でも良く考えてみると、一昔流行った複雑系がそれだったのかもしれない。そして、複雑系だと分りにくいので、結局は比較的分りやすいナレッジだけに走ってしまっているのか。先ほどドラッカーについてコメントしたが、ドラッカーのどの本を読んでも知識だけの話ではなく、ヒト、モノ、カネの話としっかり繋がっている。不思議だ。どうして一つのコンセプトだけが取り上げられるのだろう。

グーグルのオフィス創りの話からだいぶ飛んでしまった・・・。独立してから2年間、既にちょっとした仕事のパターンができている。5月から9月まではハードなプロジェクトが5つも6つも重なるということは過去2年間無く、今年も今のところその調子。それで忙しい時期に比べるとこんなエントリーを少し多めに書く余裕がある訳です。

2 thoughts on “グーグルのオフィス創りから学ぶ”

  1. そして、2008年12月6日の時点では、2,721回のヒット!
    最近のグーグルのワークプレイス作りのイメージはあまり良くありません。例えば2ヶ月前にウェブで公開されていた記事によると、新しいCFOが入ってから、カフェテリアが何ヶ所か閉まったとの事。先月チューリッヒのグーグルオフィスのプレゼンを聞きましたが、働きやすさなども含めての測定はしておらず、作った側(グーグルでのプロジェクト担当者や外部の設計士)の満足度は高いと感じさせた内容のプレゼンでした。

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