アメリカに1980年代に話題になったSOHO。スモールオフィス・ホームオフィス。
そういえば、私は1987年~1991年までフィラデルフィア郊外、ニューヨーク郊外、アトランタで通訳、翻訳の仕事をSOHOでやっていた。1991年に日本に戻って会社員をしていたが外資系だったので海外との夜中の電話やファックスのやりとりはしょっちゅうだったので、その頃もSOHOで働いていたともいえる。次男で妊娠した際強引に、正式にSOHOを認めてもらい、3ヶ月ほど、三男で妊娠している時は半年程フルタイム自宅SOHOで働いた。次男の時はファックス、ポケベルと電話、三男の時にはPCとモデム、ファックス、ポケベル、電話で仕事をした。1999年に私はニューオフィス推進協議会のSOHO研究部会で部会長を務めた。2000年~2003年までは会社員としてSOHOでも働き、2003年から今現在SOHOで働いている。なので、私は一ユーザーとして、ちょっとSOHOについて語れる立場にいると思う。
ただSOHOというと古臭い感じがする。第一スモールオフィス(SO)とホームオフィス(HO)はビジネス形態と体制が違う。スモールオフィスは、たいがい有限会社か株式会社でビジネスとして気合が入っている。ホームオフィスは会社の宿題をやる場所だったり、コンサルタントやプロフェッショナルとしても、駆け出し又は一時的なものが多い。だからSOHOとひとまとめにして言う事自体がぎこちない。この言葉何とかなるものなのか・・・?
それで、「SOHO」時代というのにはちょっと違うような気がするのだが、とりあえずここ10年間はそう呼ばれてきているのだから、この記事ではそのように呼ぶことにしよう。
その「SOHO」時代がやっと一般的に到来したのだ。私は思考はほぼアメリカ人なので(良い悪いは別に、プロセスよりも結果という意味で)SOHOなんて当たり前、会社以外で働いたって仕事は仕事でしょ!と思っていたからその通りに仕事をしてきたのだけれど、終に一般的な企業も「在宅勤務」という事でSOHOし始めた。4月1日より松下電気が在宅勤務制度を大々的に開始した。(情報源:日経新聞)又、大手企業は人材確保の制度整備のための女性の活用長期戦略が立てられていると報道されている。(同じく日経新聞) 女性は子どもを産む体になっているから、もしも子どもを産む際に、(妊娠、出産の時期)在宅勤務、又はフレキシビリティのある勤務形態になっていると、もちろん仕事がしやすい。又、女性だけでなく、男性だって色々なフレキシビリティのある勤務を欲しがる理由は子育て、介護、勉強など色々とある。
そして、まだ情報セキュリティ問題、個人プライバシー保護などの課題は現在進行形で残っているといえども、「SOHO」時代は来ている。
面白いのは、今が「SOHO」時代なのに、10年前にこの概念に飛びついて色々と研究したり、販売したりした企業はこのマーケットはお金にならないと決め付けてこれといって戦略、行動を起こしていない。それは昔ながらのやりかたでは凄い儲けは無いかもしれないが、そうこうしているうちに早く反応したところがこの市場を勝ち取っていくのだろう。
SOHOって、もはや懐かしい感じですね。
どこか忘れてしまったのですが、最近の報告で、世界各国の情報環境の整備およびその活用状況において、トータルスコアは日本は数年前より順位が落ちているそうです。
グラフがあったのですが、日本は環境整備・開発という部分では確実に上がっているのですが利用習熟度が下がっているというのです。
(正確な情報じゃないので分かったら教えてください)
ここからは上記の情報を基にした妄想ですが、ここ数年で変わったのはBlogやSNSなどの主に個人のコミュニケーション環境であって、仕事環境で言えば、メールとインターネット、MS-Officeのツールセットがあればほぼ事足りてしまう状況がずっと続いているんですよね。
つまり、情報技術はいろいろ向上したけど、ユーザーはほぼこのツールセットで十分と。 ツールとその使い方が飽和化しちゃっているのかもしれませんね。Vistaの売上が伸び悩んでいるのもこの理由かもしれません。
日本の環境下ではこの「飽和化」がくせものだと思っています。新しい技術に飛びつく気力とか好奇心をそぐきっかけになりやすいからです。
iPodは最高に音は良いって訳ではないけど、まぁヘッドホン換えりゃいいか、と。そんな感じです。
以上の勝手な妄想において、日本の「SOHO」は、既に飽和化した情報環境とベースとなるツールは整備できる(できている)ハズなので、むしろ制度とか政治的なパンチがほしいっすね。裁量労働制でも在宅勤務制度とかでもない別の何かですかね。
長文失礼しました~
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storckさん
コメント有難うございます。
何と一ヶ月後のお返事。遅すぎですね。ごめんなさい!
>グラフがあったのですが、日本は環境整備・開発という部分では確実に>上がっているのですが利用習熟度が下がっているというのです。
携帯のウェブ機能で満足してしまっていたり、その程度のウェブの使い方しか提案できていないというのもあるのでしょうか?
>既に飽和化した情報環境とベースとなるツールは整備できる(できてい>る)ハズなので、むしろ制度とか政治的なパンチがほしいっすね。
使う側も安心、安全を最重視するので、これの速い展開は、本当にイノベーティブなものが要求されますね。
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