効率化がエコ化:ウォルマートが環境対策で絶賛されていた

http://video.google.com/googleplayer.swf?showShareButtons=true&docId=2117058646892668334%3A105000%3A1655000&hl=en Charlie Rose:  A panel discussion about green technology 初めてチャーリー・ローズのセミナーをウェブで見たのは私のウェブ・デザインと管理を全面的にやってくれているシャシャンク君が毎週送ってくれるニュースレターがきっかけだった。非常に興味深かったので、それ以来色々なインタビューを見ているが、この環境問題に関する2006年12月29日に録画された古いパネル・ディスカッションは特に刺激的だった。 パネリストの面子は、サンマイクロシステムズ会長Scott McNealy, シリコンバレー環境ビジネスのJohn Doer, K.R.Shridhar3名。カリフォルニアでの状況、ヨーロッパにおける環境活動、環境問題どころか、食べるものさえままならない世界での10億人の人々はどのようになるのか、などの話を経由して、ウォルマートの活動の話になった。 ウォルマートは、過去20年以上、労働環境、賃金、経営手法の良い面、悪い面でもメディアを賑わせてきた。ウォルマートは世界で一番多く電化製品を売っている。そのウォルマートが、環境問題対策として、自社の物流システム(トラックを含む)のエコ化、取引先がエコ化しなければ、取引をやめるとの宣言と実行など、ある意味ではウォルマートらしい効率化と強制を実施することによって、地球に対してのエコ化ができたという話になった。2006年末の時点では、年間5億ドルをエコ化開発に使っているとの事だ。 一般的には、未だにエコとは必要悪でお金がかかるというイメージがある。本当はそうではない。効率化にならないエコは、意味が無いのである。

フリーアドレス性オフィスとうつ病

「どのオフィスの移転も改装も、上手くいったと言うに決まっているじゃないですか。何千万円、何億円を使って移転、改装するんですよ。経営判断したんですから失敗したなんて言えませんよ。」と知り合いとの話になった。 ビジョナリー・ピープルにあったが、World Health Organizationは、2020年には、人が働けなくなる病気2位はうつ病になると予測しているそうだ。 未だにぞくぞくとフリーアドレス性のオフィスにして上手くいったという事例が後を絶たない。企業の経費節約の手段として、これからもしばらくはフリーアドレスが増えていくだろう。 その反面、フリーアドレスは生産性を下げる、フリーアドレスは一部の人間をうつ病にしてしまう、という声を現場でよく聞くようになってきた。 先日イベントでお会いしたかたと話していた時に、ある大企業がフリーアドレス性導入事例のプレゼンをしたところ、質疑応答の最初の質問は、「お宅の会社のうつ病の比率は何パーセントですか?」だったとの事だ。 私の個人的経験からいうと、モバイル化もフリーアドレス性も、その対象者にはかなりストレスがあるし、 ある面で効率が良くなっても、効率が悪くなる面もある。仕事の効果としては、良くなったのかはっきりと分からない。動き回れることは便利だが、自席というベースがないということは、場所で会話や仕事の中身を記憶させることができないので、「落ち着く」という感覚があまりない。人によって違うが、一般の日本人の思考や認知パターンを理解することが大切だと思う。以前一緒にプロジェクトに参加させて頂いた方が、19歳から21歳ぐらいまでの思考、行動、認知、社交パターンが一生続く、と教えてくれた。だから今の若手と、IT社会前の人たちとは動きも考え方も違う。 人が企業の運命を左右させるわけだから、今やフリーアドレス性オフィス対一人一席の効率・効果のしっかりとした調査・研究をせずに、安易なワークスタイルを選択し、オフィスコスト削減はするべきではない。

ライフステージ・ワークライフ・ワークプレイス

11月全くエントリーせず、危うく12月もエントリーをしないところでした。セーフ! 周りのほとんどの会社が今日、明日で仕事納め。私の会社も仕事は明日まで。メリハリをつけて行きます。 先日社会人大学院の生徒さんたちがプロジェクト工房に来てくれました。工房で少しお話をしてから神楽坂を散歩、その後私がサテライト・ワークプレイスとして使っている六本木ヒルズのアカデミーヒルズ・ライブラリーに行き、カフェでワークプレイスについて良いディスカッションをしました。 ディスカッションの後、来て下さった方々とメールでやりとりしていて明らかになってきたのが、人はライフステージによってワークライフも変わり、そのワークラ

新年明けましておめでとうございます

2006年には沢山の方々に応援頂き、ワークプレイス作り、ワークプレイス知識に触れる工業デザイン開発に携わることが出来ました。心より感謝します。 新年の私のキーワードはfocused work(集中作業)、industrial beauty(工業美)とfriendship(友情)です。 皆さんとの共創楽しみにしています。

町全体がワークプレイス

ほんの2,3年前、建物を都市やコミュニティのメタファーとして解説する観点が一時出回っていた。建築家のノーマン・フォスター氏も、リチャード・ロジャース氏もそのような観点のお話しをされていた。同じ時期にスチールケース社でもコミュニティ・ベース・プラニングという、オフィスの中を成功している都市開発と同じような考えでデザインしようというコンセプトがあった。これらは有効かと思われるが、特に一等地にブランドとして会社のメイン拠点を構えたい企業には、オフィスコスト削減重視という大変なハンディがある。一つのオフィスで全てをまかなうよりも、それこそ町(コミュニティ)全体をワークプレイスとして捕らえるべきだと私は

偏っている

最近のマスメディア、出版(これもマスメディアか?)関係での流行(イコール廃れる一歩手前)は、簡単に言えば社会心理学、行動学だと思う。私もここ一年半結構これらに関係あるエントリーが一番多かったようだ。 情報が速く広がるというのはウェブができてから更に加速してきた。だが、流行があるということは、それは廃りもあるわけで、ずっと大切であることが流行ったり廃れたりすることは、経済にも人にも良い影響は与えないように思える。これは自分に向けての戒めでもある。新しいものを追いかけて、そのつど他の大切なことに対しての説明が不足しているような気がする。場創りに関しては、人のケアは当たり前だが、良い場、やる気のある

ワークプレイス創りのカウンセリングからコーチングへ

ここしばらくやたらと「コーチング」という言葉が流行っているので、私は自分の仕事に対して極力その言葉を使わないように気をつけていた。でも、最近「コーチング」と「カウンセリング」を差別化して説明できるようになったので、すっきりした気分で「ワークプレイス・コーチング」についてコメントしたい。 私の個人的な意見だが、心理学観点から言うと、カウンセリングは問題を直すことを重視する。コーチングは技を伸ばすことを重視する。カウンセラーグもコーチもその分野においてはクライアントのリーダーとなる位置づけであるが、コーチには現場の観察がとても大切だ。 ワークプレイス創りに関しては、まだカウンセリング式が圧倒的に多

目標設定

友人からDilip Soman と Amar Cheema の When Goals Are Countreproductive: The Effects of Violation of a Behavioral Goal on Subsequent Prformance(目標が逆効果になる時:行動目標から外れた場合パフォーマンスにどのような影響を与えるか)というリポートを頂いた。友人とは目標設定と目標達成のためのメソッドについてのワークショップで出会ったので、私達にとって非常に興味深いリポートだ。 あいまいなゴール設定だと達成できない。また、非常に明確なゴールであっても、できそうでできないゴ

雇用制度の改革とワークスタイルの変化

結局のところ、今日本で一番働き方の革新の妨げになっているのが企業の雇用制度だ。マーケティングや、研究という業種であれば融通がきくけれど、一般企業のホワイトカラーだと雇用制度で縛られている部分が多く、これが変わらないとワークスタイルの変化はオフィシャルにならない。先日Nikkei Electronics Onlineで、「三菱電機,一般社員2万人の定期昇給を廃止,成果主義を徹底へ(発表資料要約)」という記事があった。 「三菱電機は管理職層以外の一般社員約2万人について,2004年3月16日付で人事処遇制度を改定することで労働組合と合意した(ニュース・リリース)。同社は,管理職層に対し,1998年