オフィスをネットに移転することに対する反応

オフィスをネットに移転したというお知らせに対して沢山の応援のメールを頂いています。 有難うございます! 既に数年の歴史のある50人以上の会社では、何か極端な事があり、必要に迫られない限りオフィスをネットに移転させることはできません。私の会社でやったことは、特に今後起業する方たちの働く環境の選択の一つだと思います。 従来の概念では、会社を立ち上げるということは、新しい社会を作っていく、イコール大きくしていくという事が一般的でした。時代の流れで、今では大きくすることの優先順位は低くなってきているようです。大きくしないほうが社会貢献度も高く、働く人の満足度も高い会社の事例として、コンサルティングやデザイン、設計ビジネスがあると思います。 昔ハワード・マスコウィツ氏の最も多くの人たちが求めている「正しい」コーラの甘さ研究調査をした結果、一つの正しい甘さなど無いということ、人にとって正しい選択はいくつかあるということが判明しました。(マルコム・グラッドウェル) 働き方も、会社のありかたも、最も多くの人たち一つの正しいものを人は求めているのではなく、正しい選択はいくつかある。そしてそれが実戦できる時代になったのかもしれません。ただ、この場合バリー・シュワルツが言うように、正しい選択ということ自体が難しくなるのかもしれませんが。

プロジェクト工房の新しいオフィス

プロジェクト工房の「オフィス」とするホームページ新装しました。 是非お立ち寄り下さい! プロジェクト工房ホームページ 今後も、F2F、メール、お電話、オンラインを通じての皆さんとの活気のある活動を楽しみにしています。

2008年振り返り

愉快な一年を有難うございました! 振り返ると、その時点で自分が一番やりたい仕事をするために色々な働き方を始めたのは30年前でした。乗馬をしたくて、大好きな馬の傍にいたくて、馬場で進んで色々と手伝っていると、それがバイトになりました。大学時代は図書館で過ごす事が大好きだったのですが、学費のために大学の図書館でのバイトをゲットしました。長男が小さい頃は、アメリカで通訳、翻訳の仕事をしながらSOHOをしたり、日本に来てサラリーマンをしている時、次男で妊娠してつわりが辛い時期、むりやり在宅勤務をさせてもらいました。その時、その時、自分が特別なことをしているとは全く思わず、家族を持つために、やりたい仕事するためにがむしゃらに周りの調節をし、働き続けてきました。 働き方というのは、仕事を出す側と働く側の求めるものが上手く組み合わされて初めて変わっていけるのでしょう。 今年もまたやりたい仕事をするために働き方が変わった年でした。仕事パートナーの方々のおかげで有意義な一年となりました。有難うございました!

オフィスを無くす本当の理由

12月6日の「オフィスはいらない」のエントリーを読んだ、友人のHoriさんからメールを頂いた: Web見ました。事務所閉めるそうで。 須田さんが整理されているとおり、オフィスは、贅沢固定費はですね。 でも、個人的には、あの場所とあの雰囲気は好きでしたよ。まあ、須田さんもそうでしょう。 また、次なる仕掛けを楽しみにしています。 僕の方と言えば、一方、巨大な贅沢固定費ビル、オフィスビルを作っています。これもまた、なかなか、面白いですがね。 頂いたメールに対してお返事を書き始めたところ、実は「オフィスはいらない」ということより、私が神楽坂のオフィスを閉めたのは、他の理由のためだったのだと気が着いた。 私もあの場所とあの雰囲気は大好きでした。 家族ごと神楽坂の傍に引っ越すことも検討したのですが、高すぎて。子育てと仕事を両方フルにやりたい人間にとって、ロケーションの重要度を痛感しています。 通勤往復3時間は、平日起きている時間の18%であり、かつ、自宅から遠いところにある事務所にいる時間は、子どものケアが全くできないという状況。少なくともオフィスが傍であれば、目を見て、体に触れながらの会話が必要な時にできる。何故神楽坂事務所を閉めたかという理由を追求していくと、実は子育てファクターが一番大きいですね。 結局ウェブが起動に乗れば、自分の居場所としてまたどこか家の近くに「オフィス」を借りるので、コストは実は最大のファクターでは無いですね。 こうやって考えると、オフィスの位置づけはこのような優先順位なのでしょうか: 1.私の人生で一番大切なこと:フルに生きる 2.フルに生きるために一番大切なこと:家族と共に育つ 3.家族と共に育つために同等に大切なこと: (1) 生活をする糧を得る (2) 生きがいを感じる仕事をする (3) 願わくば子どもたちが無事成人し、大人として60年間又はそれ以上生きた時、生きがいを感じることをして、社会貢献できるように育つことに影響を与える。そのためには、衣食住についての意識と自己管理が重要。 4.(1)と(2)のために大切な事は、それなりの仕事を探し、それを一生懸命やる。(3)のために大切なことは、子どもたちが成人するまで、言葉、行動で人として生きるために大切だと思っていることを伝え続ける。 5.現状では(1)と(2)をする場所としては、ウェブで自分の仕事を伝えていれば、ロケーションはフレキシブルだが、(3)は子どもとお互いに簡単にアクセスし合える場所だということが大切。 Horiさんのメールのおかげで、オフィスを無くすことの意味の本当の焦点にたどり着きました。有難うございました!早速これもブログのエントリーにさせて頂きますね! 神楽坂のオフィスに来てくださったことのある方たちに「オフィスを閉める」と話すと、殆ど皆さんがHoriさんと同じリアクションを示す。本当にステキな場所だった! 振り返ると、東京21世紀クラブが丸の内ビルにあったころも、10年前のスチールケースの広尾オフィスも、本当にステキだった。このブログにも写真が残っている。他にも、大好きだけれども無くなってしまったカフェや、風景も沢山ある。それと同時に、新しく発見した昔からある場所や、パートナーや友人たちが作ったオフィスも以前以上沢山ある。季節は変わる。変わると分かっているからそれぞれの今のステキさを称え、楽しみたい。大切なことを見失わないように。

オフィスはいらない

神楽坂にプロジェクト工房オフィス(スタジオ)をオープンしてから2年4ヶ月。会社専用のオフィスはいらない、と判断し、今月末閉めることにしました。今までオフィスでかかっていた固定費の大部分を、ウェブに投資します。私にとって、自然ではない、大きな行動変革です。ただ、色々と考えた末、変わるしかないと判断しました。 その考えた内容は下記の通りです: 1.オフィスは価値を生み出していない 人が集まるにしても、私が声をかけなければ集まりません。数人集まる時には、その日のお互いのスケジュールで都合の良い場所にあるスターバックスやタリーズに集まります。誰かを常時オフィスに置いていると、オフィス費用+固定費がかかります。カフェでもやれば別ですが。でも私のしたい仕事はカフェの運営ではありません。 私は仕事は、頭脳労働です。ワークスタイルとして、専用オフィスでないとできない事は全くありません。なので、クライアントに価値のある情報提供や企画などは、専用オフィスで生み出されていません。 2.オフィスには招待して来てくれる人もいるが、ウェブには殆ど毎日誰かが訪れ、何か価値を持ち帰ってくれている 日本中のあらゆる場所、世界中のあらゆる場所から、本当に多くの方たちが私達のウェブ・ページを訪問してくれます。日本では、ワークプレイス創りの先端を行っている方々がこのサイトを読んでくれています。ここから発展したコラボレーションは多々あります。私達の仕事では、価値を生み出さないオフィスに使うお金は99%自分と知り合い達との贅沢で、その反面ウェブに使うお金は全て訪問者に何かを伝えます。今までウェブサーベイなどもクライアントのプロジェクトで行ってきましたが、オフィスにお金使うのではなく、もっとやりたい研究・調査のウェブ・サーベイで使えば、どれだけ面白い事か! 3.オフィスに行くということは、好きな人たちに会いに行くということ 神楽坂にオフィスを構えるきっかけとなったのは、ちょうど榊田建築設計事務所の榊田さんがオフィスを探していたので、共同で借りたら面白そうだ、という理由からでした。その二人が、より自分たちの建築という仕事に近いパートナーと別会社を立ち上げ白金台に12月に移転することになった際、広くなったオフィスで、プロジェクト工房のありかたを拡げる良いチャンスだ と考えました。しかし、そのための色々なアイデアがあっても、その運営のしかたを考えるとどうしても現時のビジネスモデルに上手くフィットしませんでした。そもそも榊田建築設計事務所の榊田さんとオフィスを協同で借りることにしたのは、一緒に仕事をしていて楽しかったから。神楽坂のオフィスに行く一番の動機は、榊田さんと待井さんが好きで会うことが楽しみだったからです。その人たちがいなくなるということは、オフィスに行く一番大きな理由がなくなることだと気が着いたのです。 4.自分の巣は必要だけれども、会社専用オフィスは必要ではない 結局神楽坂でのオフィスの使い方は、私たちにとって別荘だったようなもの。プロジェクトで毎日クライアントのサイトに行ったり、忙しい時期に詰めてレポートを書いたりする時は、神楽坂オフィスに行かずに自宅で仕事をしていました。 世代や、育った文化によって違うかもしれませんが、私は自分の巣が必要です。でも別荘は必要ではありません。 5.セキュリティを考慮した打ち合わせの場所の確保 打ち合わせでセキュリティが必要な事もあります。ただ今までのプロジェクト工房の仕事からすると、比率として10%ぐらいがそのような打ち合わせです。そのぐらいであれば、貸し会議室、ホテルの個室、レストランの個室などで十分です。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ここまで色々と書きましたが、最も大きなきっかけとなったのは、Creative Companyを書いた、私の尊敬するThe Law FirmのAndy Law氏の講演を聴いた事です。私たちはオフィスの持たない会社だ、オフィスはコストだ、いらない、と聞いて、最初は心の中で大反論しました。ただ、もしも自分がそうしたらどうなるだろう?と考えてみました。すると、良いオフィスの使い方が考えられなかったのに、専用のオフィスが無ければできることが沢山あることの気が着いたのです。そして、財務的に考えても、私にとってオフィスは時間もお金も消費する「コスト」でしかなかったのです。 ここではじめて知識労働者の殆どは、専用のオフィスが無くても仕事はできる、という事を受け入れました。 ということで、現在新しいウェブの準備中です。 ということで、今後の私のワークスタイル・ワークプレイス・コンサルティングは、知識労働者・頭脳労働者の専用オフィスを無くすことによって、企業価値を上げる事となります。

英国図書館:知識労働者のベスト・ワークプレイス

ロンドンに着いたのは日曜日でしたが、現在こちらではテレビもラジオも、どれだけ景気が悪いか証明する競争のようにシティバンクの5万人解雇の件や、オイル・タンカーのハイジャックに関して盛り上がっています。月曜日、火曜日とワークテックに参加しました。つい先月上海でも参加しましたが、国、都市、場でこんなに違うのだな、と痛感しました。一般的に明るい未来を信じて過ごしている人たちと、一般的に悲観的になっている人たち。昨日のセミナーでは、Eddie Obeng氏が、「我々は景気が良い時も、悪い時も、生活のパターンは殆ど変わらない。変わっているのはどう感じるかだけだ」と言っていましたが、その通りだな、と思いました。 ワークプレイスやテクノロジーに関しても、多くの刺激と学びがある充実したワークテックでしたが、何よりも開催された場所から一番大きな影響を受けました。百聞は一見に如かず。英国図書館(St.Pancras)の コンファレンス・センターでの開催。正しく今の働き方に一番フィットした場だと思いました。無料の無線LAN。すぐにアクセスできる資料。カフェ、カジュアルな打ち合わせの場所、個人作業の場所。もちろんコンファレンス・センターが隣接している事により、大きな会議や集まりも可能です。資料のセキュリティに関しても参考になります。 企業は、知識労働者の働く環境を構築するのであれば、まず英国図書館を視察することをお勧めします。 ・・・そういえば、数年前に北欧の図書館で、人を貸し出して、その人から実際の話を聞くという事ができると知り、是非行ってみたいと思ったのでした。先進国の図書館めぐりが一番良い知識社会の場作りの参考になるのかもしれません。

モダンリビング編集長から学んだこと

やはり違った観点から同じトピックを見るということは大切だと思った。モダンリビング下田編集長の「住まいから学ぶ。オフィスのエコ」講演会を聴講した。 過去10年間ワークプレイス関係の講演会にはよく参加しているので、メモを沢山とるということはあまり無くなったが、今回の講演会では、ユーザー、クライアントへの説明のしかたや場のデザインに関して使えるものが多々あり、そのため久しぶりにびっちりとメモを取った。 ICT関係 「画面上の構成はどうしてもミスが多い。実際に紙となる絵の色校正は画面上ではできない。」 ペーパーレスが叫ばれていても、これは続く。 創造性をかきたてる空間 「日々移り変わる、眺めのあるオフィス。」 気持ち良さ、居心地の良さ 「グリーンの多さ。」 「屋外空間をいかに中に取り入れるか。内と外を繋げる工夫。」 「庭は屋根の無いリビング」 - ならば、ワークプレイスのインフォーマル・コミュニケーション・エリアも、庭でも良いのだろう。 「ロンドンの庭のトレンドとしては、土が少ない。プランターを使っている。プランターであれば、自由に動かせる。」 - 場のフレキシビリティだ。 「光をどう取り入れるか。抜けのある空間-光、空気、風」 「住みやすさ、心地よさは人間の体感によるので、大きければ良い、小さければ良いとはいえない。」 - 働きやすさも。 「暖炉のある庭」 - オフィスにはこれが必要だと思う。水槽と違ってケアの手間隙も少ないし、コストもそれほどしないだろう。焚き火を囲んで話すイメージで、暖炉を囲んで話す・・・。ステキだ! コミュニケーションの促進 「ミーティングテーブルは丸。向かい側に座っている人とも繋がっている感がある。」 サステナビリティ(エコ) 「一度立てたものをいかに長く使うかが今後の課題。」 「美しいモノをつくる会社のショールームは美しい。」 - 美しいと大切に長くつかうということに繋がる。 「ささいなことだけど・・・と考えることから始める。」 「丁寧に暮らす。」 「グリーンが多いオフィスは空気がきれい、風邪が少なくなる。」 早速提案に組み込もう。 モダンリビングを購読するというのももちろんだが、編集部の皆さんの毎日のブログからも、沢山のワークプレイス作りのヒントが得られる。結局「ワーク(働く)」は「リビング(生きる)」の重要な一部であり、特に知識社会では、オフィスが住宅化し、住宅がオフィス化しているわけだから。

日本企業がイノベーション作りの達人だったころ

80年代にビジネスでアメリカに出張に行った日本人は2人かそれ以上のチーム編成で一緒に行っていた。行動も一緒だった。熱心に仕事をし、よく会話をしていた。その頃アメリカ人は、日本人は同じ仕事を何人もで一緒にやっている。なんてムダなんだ。効率が悪い、と言っていた。何年ほど前からか分からないが、日本人は効率良く仕事をするようになった。経費は極力少なく。出張は可能な限り1人で行く。 3,4年ほど前は、新商品開発プロジェクトのために日本に来る海外からの担当者は1人で行動することが多かった。ここ2年間ぐらい、2人、3人で来日し、現場観察などでも殆ど一緒に行動している。熱心に仕事をし、よく会話をしている。そして会話の中で光るアイデアがどんどん出てくる。チームでまとめるからスピードもある。 最近立て続けに来日したチームと行動するプロジェクトがあった。団体様だなぁ、と思いながらも、チームで行う仕事の速さと質には目を見張るものがあった。よく観察し、よく話を聞く。移動中、おやつ中、インタビューや観察の合間に活発に意見を交し合う。自分ひとりで海外出張に行く時のことを思った。ひとり。ひとりよがり。着目点も。見方も。結果も。 大部屋コンセプトは、活発なコミュニケーションという概念で場として海外から認められている。プロセスも知識創造モデルでは共同化と表出化が重要だと認識されている。そして日本でも、海外でも成功している企業はそれを仕事のプロセスの中に組み込んでいる。開発はチームで行う。現場観察は、異なるスペシャリスト(グラフィック・デザイナー、エスノグラファー、心理学者等)で構成されたチームで行う。 昔から日本人がやってきていたこと。科学的に説明ができないからということで、変えてしまったこと。多くの日本の大企業では、今では説明ができるのに、何らかの理由で止めてしまい、やっていないことが多いのではないだろうか?またイノベーション作りの達人にななることは可能なのだ。

どこまでアウトソーシングできるか

言ってみれば、私の仕事も企業がアウトソーシングしているものだ。10年前であれば、私のやっているワークプレイス・コンサルティング、商品開発調査、マーケティング・イベント企画運営などは社内で行っていた作業だ。それが今では多くの企業が外部のエクスパートに委託するようになった。 この間ジョンソン・コントロール社のファシリティ・マネジメント代行業務がどれだけ進んでいるかを知った。また、NOEのコンシェルジュ代行業務もどれだけ質が高いかも知った。今では、企業が自分たちのコア業務にフォーカスしたければ、それが可能になっている。 今日高田馬場駅で、下記の広告が目に入った。 株式会社A&Gの「愛と勇気の営業代行&PR代行」コピーと、一緒に写っている犬が気になった。なぜ犬なのか?ウェブを見てみたが分からなかった・・・。 営業も代行。会社が最終商品として作るものだけが結局ブランドとして残るのだろうか。

IDEOのセミナーがどなたでも受けられます!しかも東京で!

IDEOの知り合いからメールがありました。日本能率協会を通じて、一般の方々に「独創的かつ現実性の高いアイデアを導くための観察を通じた仮説構築(ビジネス・エスノグラフィー)」の手法セミナーが誰でも受けれるようになったとのことでした。 やっと日本でも一般者向けにこのようなセミナーがスタートしたと聞いて、私は飛び上がるほど嬉しいです! それなりの参加費用はかかりますが、今までは有名な大学のデザイン部や、大企業の開発、デザイン部の研修でなければ受けることのできなかった貴重なイノベーションの基になる教育です。価値は十分にあると思います。ワークプレイス作りの関係者にとっても、このセミナーを受けることは基本だと思っています。私自身2002年スチールケース社員の頃、ワークプレイス・コンサルティング教育の一環としてこのような研修を受けました。それ以来、プロジェクトの際必ず使っている手法です。トム・ケリー氏の「発想する会社!」を読んで感動された方もご興味があると思います。 セミナー詳細、申し込みはこちらから → 日本初のビジネス向けエスノグラフィ実践講座 ヤッホー、ブライアン!教えてくれて有難う!

2010年代の進んだワークプレイス予測

成功する企業の次世代のワークプレイスとはどんなものか。これは人気のあるトピックです。ここで、私の個人的観点をお伝えします。 成功する企業は、社員と外部委託先を上手く組み合わせて運営します。そのような企業は、オフィスの情報セキュリティゾーンを高、中、低に分け、中のセキュリティゾーンエリアを一番大きく取るでしょう。 その中のセキュリティゾーンエリアとは、社員と外部委託メンバーが共創するグループ作業エリアです。社員は社内にいる時間はこのエリアで一番長い時間を過ごします。ここは幼稚園や保育園の教室の形と機能がそのまま大きくなったようなものですが、グループ間には1800mm ぐらいの高さの可動式間仕切りがあり、ホワイトボードや、ピンアップ機能を持ちます。 高セキュリティゾーンエリアは、各席が目隠し程度のパネルで囲まれた個人席になります。各席は狭いでしょう。でも狭さは問題になりません。ここはレポートや提案書を書いたり、じっくりと資料を読んだりする集中作業の場なのですから。イメージとしては、漫画喫茶のブースのようなものです。 低セキュリティゾーンエリアは、誰でもが入ってこれる場所受付、ショールーム、カフェエリアとなります。ショールームは企業ミュージアムとしての機能も持ち、この低セキュリティゾーンエリアは学びのアミューズメント・パークのようなしかけになっています。会社のブランドや、顧客に対する姿勢が演出されています。このエリアは、セキュリティの低い打ち合わせや、ちょっと立ち寄った社外の人たちとお茶を楽しみながら情報交換ができる場です。 五感を生かす、としばらく前から言われていますが、オフィスのどのエリアも、照明と音響が特に大切です。ICTや、オフィス機器はワイヤレスが基本で、個人で使う、手に持てるツール以外は、幼稚園の教室にある手を洗うエリアなどのように、部屋の一角に集中して置かれると思います。 間接業務は、80%は外部委託になると思われます。社内に残る20%は、内部のニーズを理解し、外部との橋渡しとなるコーディネーター の役割になります。間接業務を20%以上外部に出すと、会社のブランドを社員の中で保つことが難しくなると予測されます。 以前多様化の鏡のようなグローバル企業の人事部長にインタビューをした際、「私たちは、好きな人たちと一緒に働くために毎日会社に来る」と言っていらっしゃったことがとても印象的でした。そういえば、私もそうだったなぁ、と思いました。企業に属するということはそういうことなので、ワークプレイスの雰囲気は、視覚的な部分だけではなく、自然とそれらが総合的に感じられるようなものとなります。 「自然」というのは、ワークプレイスとは、企業のリーダー、役員、管理職の立ち振る舞いを見て、社員がそれらに反応して形成される、企業文化が可視化されたものだからです。2010年代の進んだワークプレイスとは、夢を、生きがいをビジネスとして運営する企業が作るものだと思っています。

フリーアドレス性オフィスとうつ病

「どのオフィスの移転も改装も、上手くいったと言うに決まっているじゃないですか。何千万円、何億円を使って移転、改装するんですよ。経営判断したんですから失敗したなんて言えませんよ。」と知り合いとの話になった。 ビジョナリー・ピープルにあったが、World Health Organizationは、2020年には、人が働けなくなる病気2位はうつ病になると予測しているそうだ。 未だにぞくぞくとフリーアドレス性のオフィスにして上手くいったという事例が後を絶たない。企業の経費節約の手段として、これからもしばらくはフリーアドレスが増えていくだろう。 その反面、フリーアドレスは生産性を下げる、フリーアドレスは一部の人間をうつ病にしてしまう、という声を現場でよく聞くようになってきた。 先日イベントでお会いしたかたと話していた時に、ある大企業がフリーアドレス性導入事例のプレゼンをしたところ、質疑応答の最初の質問は、「お宅の会社のうつ病の比率は何パーセントですか?」だったとの事だ。 私の個人的経験からいうと、モバイル化もフリーアドレス性も、その対象者にはかなりストレスがあるし、 ある面で効率が良くなっても、効率が悪くなる面もある。仕事の効果としては、良くなったのかはっきりと分からない。動き回れることは便利だが、自席というベースがないということは、場所で会話や仕事の中身を記憶させることができないので、「落ち着く」という感覚があまりない。人によって違うが、一般の日本人の思考や認知パターンを理解することが大切だと思う。以前一緒にプロジェクトに参加させて頂いた方が、19歳から21歳ぐらいまでの思考、行動、認知、社交パターンが一生続く、と教えてくれた。だから今の若手と、IT社会前の人たちとは動きも考え方も違う。 人が企業の運命を左右させるわけだから、今やフリーアドレス性オフィス対一人一席の効率・効果のしっかりとした調査・研究をせずに、安易なワークスタイルを選択し、オフィスコスト削減はするべきではない。

インターネットで自分をさらけ出すこと

3年ぐらい前ネットに自分の意見、思いを書き込む人たちが急激に増えたころ、人気のある人たちのサイトや、検索して上がってきたサイトを見に行った時、何度もがっかりした。読んでいて、これを書いている人はどこかで読んだことや、人から聞いた話を書いているだけで、自分でやってみたことがないのだろうと思うものが多々あった。そのころ、書店や図書館で見る本も、自分では実践したことがないことについてかなり自信をもって書いてあるということに気が付いた。そしてさらに、自分もその一人だということに気が付いてショックだった。 だからここ2年間ほどあまりブログに書き込んでいなかった。書くときは、できるだけ当たり障りの無いトピ

ミクシィの影響 

ソーシャル・ネットワーク・システムのミクシィの中で色々な社会現象が起こっていて非常に興味深いと思っています。私自身ミクシィのおかげで仕事とプライバシーのバランスが10年前の企業の中で毎日オフィスで働いていた頃に近くなってきたような気がしています。バーチャル社会がずいぶんと進化したんですよね。 そのミクシィの中で私が書いた日記のエントリーに対してのコメントに刺激され、そのコメントに対するお返事をここでシェアしようと思いました: 何だかまた真面目に考えすぎたエントリーになっちゃっうのですが・・・。 プロジェクト工房設立一周年記念日でこれといって何もしなかった事に関して - >1周年を記念のことを何

組織が必要になる時

エキサイト辞書で調べました: 大辞林 第二版 (三省堂) そしき 【組織】< (名)スル (1)組み立てること。また、組み立てられたもの。 「所謂劇を―する要素は何か/神秘的半獣主義(泡鳴)」 (2)特定の目的を達成するために、諸個人および諸集団に専門分化された役割を与え、その活動を統合・調整する仕組み。または、そうして構成された集団の全体。また、それを組み立てること。 「会社―」「社会―」「組合を―する」「議会を―する」 (3)生物体を構成している単位の一つで、同一の機能と構造とをもつ細胞の集団。動物では、上皮組織・結合組織・筋肉組織・神経組織、植物では分裂組織・永久組織などに区別される。