ワークライフ、ワークプレイス、コミュニケーションにショッキングな統計

つい先ほど音声無しで見た動画です。Did You Know? (ご存知でしたか?)というタイトルですが、考え方に共鳴しました。知識がボーダレスになっている今、どの国出身の人材が今後社会に大きなインパクトを与えるか、そしてICTが人類の今後を変えることを深く考る必要性がある、という観点から語られています。 現在のブロードバンド・インターネット浸透率が1位の国はバミューダ、米国は19位、日本は22位という面白い統計が観れますが、2010年に必要とされるトップ10の職種は、2004年には存在しなかったものという統計はショッキングです。現在の学生たちには、ほんの数年先に必要とされる職業について教えられない。テクノロジーも、数年後には仕事でどんなICTを使いこなさなければならないか検討もつかない。 私たちは既に、変化できるもの、学び続けられるもののみ生き残れる時代に生きているのでしょうか。 情報源: http://twitter.com/minhaaj

ウェブで入手したネットワークのマイクロ社会学の資料、それが意味すること

Micro Sociology Of Networks http://static.slidesharecdn.com/swf/ssplayer2.swf?doc=microsociologyofnetworks-090316085658-phpapp02&stripped_title=micro-sociology-of-networks View more presentations from Critical mass. Slideshareをご存知ですか?大したことのないものから、最新の情報、または複雑な事柄を素晴らしいビジュアルにまとめてあるプレゼンテーション資料が無償で観て、ダウンロードできるサイトです。ツイッターでフォローしているThe Law Firmにネットワークのマイクロ社会学についてというコメントを辿って上記のプレゼンテーション資料を入手しました。ついこの間までは、このような資料は企業やコンサルタントが必死に守っていたものです。このような資料は、偉い先生、有名なデザイン、研究、調査会社に依頼し、何百万円もかけて入手しているというケースもまれではありませんでました。大量生産商品で商売している企業と同様に、コンサルタントという職業の成果、サービス内容が見直される時代が到来したようです。今後は、具体的な提案、実践、実行できる有意義な結果やサービスが求められるのでしょう。

社内コミュニケーション

1月末にはサステナビリティ、2月にはチャリティとワークスタイルと、過去1ヶ月半ほどで3つの異なるトピックで人が集まり意見を交し合うイベントの企画、運営、実行を行いました。その合間に、社内コミュニケーション・プロジェクトに4件携わりました。こうやって改めて振り返ってみると、自分の仕事がオフィス空間という限られた場作りから、多次元の場作りに移行しきったと感じます。 場作りとは、深いコミュニケーションを作る事だと思います。現在は、社内コミュニケーションが問題になっているという企業が後を絶ちませんが、社内コミュニケーションを改革するには、ビジネスとして社外との繋がりを理解しなければなりません。トピックに興味のある人たちだけが集まるイベントを最初から最後まで見届けるプロジェクトをこなしていくうちに、そのように考えるようになりました。 2月末に開催した「ワールド・ワイド・ニュー・ワークスタイル・コンファレンス」のシーンはこちらからご覧頂けます:  ビデオ 写真集

社員を強くする、弱くする

友人のMoriwakiさんが、宜しければこの本読みませんか?と言って私の目の前に、『奇跡のリンゴ』を出しました。ここなんですけど、と言ってページの角が折り曲げてある所を開いて読んでくれました: 自然は細切れになど出来ない。それは、木村があのドングリの木の根元で悟った重要な真理だった。自然の中に、孤立して生きている命など存在しない。自然をどれだけ精緻に分析しても、人はリンゴひとつ想像することは出来ないのだ。バラバラに切り離すのではなく、ひとつのつながりとして理解すること。科学者がひとつひとつの部品にまで分解してしまった自然ではなく、無数の命がつながり合い絡み合って存在している。生きた自然の全体と向き合うのが百姓の仕事なのだ。 Moriwakiさんは有名大学を卒業した高学歴の研究者です。有名企業の研究者として働いていながら、もっと全体的に影響のある有意義な事をしたいと以前から言っていた事をまた思い出しました。 借りた本をすぐに読んでみて、一気に読み終わったのですが、1週間前に読んだのに、まだ何度も読み返しながら内容を消化しています。深い、深い内容です。 私の時系列的リアクションとしては: とにかく木村秋則さんの人生に感動。 著者のエピローグに反発。私自分がいつも突っ走った結論を出すから。人は、自分のイヤな部分に似ているところを持っている他の人に出会うと極端に嫌うと思う。 著者の感情的な所が見える文章に反発しながらも、木村さんの生き方、周りの生き方、自然の中のものの関係について考える。 木村さんも凄いけど、やっぱり周りも同じぐらい凄いと思う。一緒に生きた家族。木村さんは最後に探していたものを見つけたけれど、子ども達は自分たちの育った環境と和解することがまた凄い道だと思う。同じ地域のリンゴ農家の人たちの心境。自分たちは間違っているのか?そんなことはないはず、という思いを持ちながら生きているのでは。木村さんが有名になればなるほど、苦しいのでは。 リンゴの木も本当に頑張ったと思う。例えば、ある程度普通に育った子ども達が、なんらかの理由で親がいなくなったり、再婚したりで全く違った育て方をする親に育てられることになった、といった感じ。お菓子食べ放題、栄養満点の食べ物と、ちょっとの運動でラクして考えないでいたれりつくせりで育ってきた子ども達が、いきなりスパルタの自然環境に放り出されたような。親は最初は自分の目的のために子ども達を自然体にさせようとしていたけれど、子ども達の反応に苦しみ、親も子ども達も一緒に苦しみ、成長したような。 ビジネスの研究、開発、科学的な手法では、例えば全部のリンゴの木を一挙に苦しめるのではなく、数本づつ色々なテストして、解決案を出していったかもしれない。ロジックでは、そうすることが一番痛みが少なく、早く解決案を出せると考えられているけれど、多分本当に結果を出すためにには、木村さんみたいに全部賭けてしまう事が必要なんじゃないかと思う。逃げ道があると、人間そちらに行ってしまうもの。人は根本的には弱いから。だから追い込まれた時本当に強くなれる。でもそれも賭け。 無農薬のリンゴを作って、儲けようとしないというのは、日本人のキャラだと思った。例えばアメリカのサクセス・ストーリーだったら、そこで儲かるビジネスをスタートアップして、より多くの人たちに無農薬のリンゴが行渡るシステムを作る。世界的に考えると、儲かるビジネスほど沢山の人を本気にさせるものは無いから。だからフランチャイズ・システムが上手く行くわけで。 欲の無いことは美徳とされているけれど、自然の法則から言っても、欲の無いものよりは、欲のあるもののほうが繁栄し、生き延びる。無農薬のリンゴと、その無農薬野菜、フルーツ栽培の手法をもっとも効率良く広めるビジネスは無いものか。 自然のサイクルの話で、数年間は、リンゴ農園で毎年違った虫や植物が繁栄したとあった。今のグローバル経済状況も農薬漬けになっていた畑で農薬が効かなくなってきて、それをどう制御するのかで混乱しているのと同じなのだろう。 自然に生きることは、常に状況を見極めて判断し、アクションを起こすこと。自分の健康も、家族を育てることも、ビジネスを行うことも同じ。子どもを強くする、弱くする。社員を強くする、弱くする。 ビジネス・コンサルって、殆どが農園に農薬ばらまいているのと同じ。 本で、害虫は虫眼鏡でみると温厚な顔、益虫は悪者の怪獣みたいな顔とい木村さんは言っていたが、企業の中ではどうなんだろうか? リンゴの木の土から上ばかり見ていて、根っこの部分を考えていなかったから、弱っているリンゴの木の役に立つことをしていなかったと木村さんは言っている。企業もそう。10年ほど前、ナレッジ・マネジメントや、知的資産がはやっていた時、現在の大きなオフィスビル、沢山の社員は、過去の企業の努力を見ているので、将来の企業のカタチは、見えない土の中の根っこに養分が十分に行渡っているか、根っこが育てる状態にあるかにかかっている、というのを覚えている。 自然観察することが、企業の持続性、人の働く一生に一番有意義だと思った。 子どもに声を出して読んでやっている。楽しんで聞いてくれるから嬉しい。 私はビジネスの百姓でありたい。 日本語のウェブで自然栽培や、無農薬について検索すると、がっくし。何ページも、何ページも感激した!というたぐいのサイトのリストはあるものの、具体的なノウハウ伝授で分かりやすいサイトは無し。この本を買えば!とかいうのはいくらでもありますが。テクノロジー関係だったりはいくらでもウェブで知識を得ることができるのに。日本でのインターネットの価値ってまだこんなものなんですね。 まだまだこの本の内容を考え続けていくでしょう。紹介して下さったMoriwakiさんに感謝です!

行動を促進されたことに気が着かない

人は原因は覚えていなくても、何かに大きな影響を受けているのですね。11月後半から、オフィスのありかた、会社の運営のしかたを変えてきました。変えたい、変えようと思ってから、周りからどういう風に見られるかは気にせずに、ただ変えるためにやらなくてはならないと思った作業を一つ一つやり遂げてきました。 作業は地味なものばかり。ウェブで法人の引越し手配について調べる。引越しの手続きのためにあちこち走り回る。沢山の手書きの書類を書く。届ける。電話で連絡する。荷造りをする。ウェブの案を立てて、話し合いながら構築していく。何時間もの単純な入力、読み返し、調節の繰り返し。年賀状のデザインをする。何百もの住所を確認し、入力する。印刷する・・・。 社員は私1人の会社ですが、2ヶ月で、やっと変わることの基本が完了しました。そこで、去年11月中旬に参加してきたWorkTechについてエントリーを書こうと思い、メモを読み返し、ウェブで内容を確認したところ、驚きました。Eddie Obeng 氏が話していた会社のありかたを、私はそのまま形にしてきたのです。実は、Eddie氏のセミナーの際、メモも取り、スピーチも録音していたのですが、時差ぼけでかなり辛くて、後からあまり深く考えていませんでした。ちょくちょくObeng氏が言った、「大きくすることだけのために会社を作っては意味がない」、「自分の生活関係無しに景気が良いとか悪いとかの世論だけで浮かれたり、落ち込んだりしている人がどれだけ多いか」などは思い出していましたが。 人間は、行動を促進されたことに気が着かないものなのだなぁ、と改めて思いました。信じていることを言い続ければ、聞いた本人は覚えていなくても、行動を促進することなのですね。

オフィスをネットに移転することに対する反応

オフィスをネットに移転したというお知らせに対して沢山の応援のメールを頂いています。 有難うございます! 既に数年の歴史のある50人以上の会社では、何か極端な事があり、必要に迫られない限りオフィスをネットに移転させることはできません。私の会社でやったことは、特に今後起業する方たちの働く環境の選択の一つだと思います。 従来の概念では、会社を立ち上げるということは、新しい社会を作っていく、イコール大きくしていくという事が一般的でした。時代の流れで、今では大きくすることの優先順位は低くなってきているようです。大きくしないほうが社会貢献度も高く、働く人の満足度も高い会社の事例として、コンサルティングやデザイン、設計ビジネスがあると思います。 昔ハワード・マスコウィツ氏の最も多くの人たちが求めている「正しい」コーラの甘さ研究調査をした結果、一つの正しい甘さなど無いということ、人にとって正しい選択はいくつかあるということが判明しました。(マルコム・グラッドウェル) 働き方も、会社のありかたも、最も多くの人たち一つの正しいものを人は求めているのではなく、正しい選択はいくつかある。そしてそれが実戦できる時代になったのかもしれません。ただ、この場合バリー・シュワルツが言うように、正しい選択ということ自体が難しくなるのかもしれませんが。

プロジェクト工房の新しいオフィス

プロジェクト工房の「オフィス」とするホームページ新装しました。 是非お立ち寄り下さい! プロジェクト工房ホームページ 今後も、F2F、メール、お電話、オンラインを通じての皆さんとの活気のある活動を楽しみにしています。

効率化がエコ化:ウォルマートが環境対策で絶賛されていた

http://video.google.com/googleplayer.swf?showShareButtons=true&docId=2117058646892668334%3A105000%3A1655000&hl=en Charlie Rose:  A panel discussion about green technology 初めてチャーリー・ローズのセミナーをウェブで見たのは私のウェブ・デザインと管理を全面的にやってくれているシャシャンク君が毎週送ってくれるニュースレターがきっかけだった。非常に興味深かったので、それ以来色々なインタビューを見ているが、この環境問題に関する2006年12月29日に録画された古いパネル・ディスカッションは特に刺激的だった。 パネリストの面子は、サンマイクロシステムズ会長Scott McNealy, シリコンバレー環境ビジネスのJohn Doer, K.R.Shridhar3名。カリフォルニアでの状況、ヨーロッパにおける環境活動、環境問題どころか、食べるものさえままならない世界での10億人の人々はどのようになるのか、などの話を経由して、ウォルマートの活動の話になった。 ウォルマートは、過去20年以上、労働環境、賃金、経営手法の良い面、悪い面でもメディアを賑わせてきた。ウォルマートは世界で一番多く電化製品を売っている。そのウォルマートが、環境問題対策として、自社の物流システム(トラックを含む)のエコ化、取引先がエコ化しなければ、取引をやめるとの宣言と実行など、ある意味ではウォルマートらしい効率化と強制を実施することによって、地球に対してのエコ化ができたという話になった。2006年末の時点では、年間5億ドルをエコ化開発に使っているとの事だ。 一般的には、未だにエコとは必要悪でお金がかかるというイメージがある。本当はそうではない。効率化にならないエコは、意味が無いのである。

オフィスを無くす本当の理由

12月6日の「オフィスはいらない」のエントリーを読んだ、友人のHoriさんからメールを頂いた: Web見ました。事務所閉めるそうで。 須田さんが整理されているとおり、オフィスは、贅沢固定費はですね。 でも、個人的には、あの場所とあの雰囲気は好きでしたよ。まあ、須田さんもそうでしょう。 また、次なる仕掛けを楽しみにしています。 僕の方と言えば、一方、巨大な贅沢固定費ビル、オフィスビルを作っています。これもまた、なかなか、面白いですがね。 頂いたメールに対してお返事を書き始めたところ、実は「オフィスはいらない」ということより、私が神楽坂のオフィスを閉めたのは、他の理由のためだったのだと気が着いた。 私もあの場所とあの雰囲気は大好きでした。 家族ごと神楽坂の傍に引っ越すことも検討したのですが、高すぎて。子育てと仕事を両方フルにやりたい人間にとって、ロケーションの重要度を痛感しています。 通勤往復3時間は、平日起きている時間の18%であり、かつ、自宅から遠いところにある事務所にいる時間は、子どものケアが全くできないという状況。少なくともオフィスが傍であれば、目を見て、体に触れながらの会話が必要な時にできる。何故神楽坂事務所を閉めたかという理由を追求していくと、実は子育てファクターが一番大きいですね。 結局ウェブが起動に乗れば、自分の居場所としてまたどこか家の近くに「オフィス」を借りるので、コストは実は最大のファクターでは無いですね。 こうやって考えると、オフィスの位置づけはこのような優先順位なのでしょうか: 1.私の人生で一番大切なこと:フルに生きる 2.フルに生きるために一番大切なこと:家族と共に育つ 3.家族と共に育つために同等に大切なこと: (1) 生活をする糧を得る (2) 生きがいを感じる仕事をする (3) 願わくば子どもたちが無事成人し、大人として60年間又はそれ以上生きた時、生きがいを感じることをして、社会貢献できるように育つことに影響を与える。そのためには、衣食住についての意識と自己管理が重要。 4.(1)と(2)のために大切な事は、それなりの仕事を探し、それを一生懸命やる。(3)のために大切なことは、子どもたちが成人するまで、言葉、行動で人として生きるために大切だと思っていることを伝え続ける。 5.現状では(1)と(2)をする場所としては、ウェブで自分の仕事を伝えていれば、ロケーションはフレキシブルだが、(3)は子どもとお互いに簡単にアクセスし合える場所だということが大切。 Horiさんのメールのおかげで、オフィスを無くすことの意味の本当の焦点にたどり着きました。有難うございました!早速これもブログのエントリーにさせて頂きますね! 神楽坂のオフィスに来てくださったことのある方たちに「オフィスを閉める」と話すと、殆ど皆さんがHoriさんと同じリアクションを示す。本当にステキな場所だった! 振り返ると、東京21世紀クラブが丸の内ビルにあったころも、10年前のスチールケースの広尾オフィスも、本当にステキだった。このブログにも写真が残っている。他にも、大好きだけれども無くなってしまったカフェや、風景も沢山ある。それと同時に、新しく発見した昔からある場所や、パートナーや友人たちが作ったオフィスも以前以上沢山ある。季節は変わる。変わると分かっているからそれぞれの今のステキさを称え、楽しみたい。大切なことを見失わないように。

オフィスはいらない

神楽坂にプロジェクト工房オフィス(スタジオ)をオープンしてから2年4ヶ月。会社専用のオフィスはいらない、と判断し、今月末閉めることにしました。今までオフィスでかかっていた固定費の大部分を、ウェブに投資します。私にとって、自然ではない、大きな行動変革です。ただ、色々と考えた末、変わるしかないと判断しました。 その考えた内容は下記の通りです: 1.オフィスは価値を生み出していない 人が集まるにしても、私が声をかけなければ集まりません。数人集まる時には、その日のお互いのスケジュールで都合の良い場所にあるスターバックスやタリーズに集まります。誰かを常時オフィスに置いていると、オフィス費用+固定費がかかります。カフェでもやれば別ですが。でも私のしたい仕事はカフェの運営ではありません。 私は仕事は、頭脳労働です。ワークスタイルとして、専用オフィスでないとできない事は全くありません。なので、クライアントに価値のある情報提供や企画などは、専用オフィスで生み出されていません。 2.オフィスには招待して来てくれる人もいるが、ウェブには殆ど毎日誰かが訪れ、何か価値を持ち帰ってくれている 日本中のあらゆる場所、世界中のあらゆる場所から、本当に多くの方たちが私達のウェブ・ページを訪問してくれます。日本では、ワークプレイス創りの先端を行っている方々がこのサイトを読んでくれています。ここから発展したコラボレーションは多々あります。私達の仕事では、価値を生み出さないオフィスに使うお金は99%自分と知り合い達との贅沢で、その反面ウェブに使うお金は全て訪問者に何かを伝えます。今までウェブサーベイなどもクライアントのプロジェクトで行ってきましたが、オフィスにお金使うのではなく、もっとやりたい研究・調査のウェブ・サーベイで使えば、どれだけ面白い事か! 3.オフィスに行くということは、好きな人たちに会いに行くということ 神楽坂にオフィスを構えるきっかけとなったのは、ちょうど榊田建築設計事務所の榊田さんがオフィスを探していたので、共同で借りたら面白そうだ、という理由からでした。その二人が、より自分たちの建築という仕事に近いパートナーと別会社を立ち上げ白金台に12月に移転することになった際、広くなったオフィスで、プロジェクト工房のありかたを拡げる良いチャンスだ と考えました。しかし、そのための色々なアイデアがあっても、その運営のしかたを考えるとどうしても現時のビジネスモデルに上手くフィットしませんでした。そもそも榊田建築設計事務所の榊田さんとオフィスを協同で借りることにしたのは、一緒に仕事をしていて楽しかったから。神楽坂のオフィスに行く一番の動機は、榊田さんと待井さんが好きで会うことが楽しみだったからです。その人たちがいなくなるということは、オフィスに行く一番大きな理由がなくなることだと気が着いたのです。 4.自分の巣は必要だけれども、会社専用オフィスは必要ではない 結局神楽坂でのオフィスの使い方は、私たちにとって別荘だったようなもの。プロジェクトで毎日クライアントのサイトに行ったり、忙しい時期に詰めてレポートを書いたりする時は、神楽坂オフィスに行かずに自宅で仕事をしていました。 世代や、育った文化によって違うかもしれませんが、私は自分の巣が必要です。でも別荘は必要ではありません。 5.セキュリティを考慮した打ち合わせの場所の確保 打ち合わせでセキュリティが必要な事もあります。ただ今までのプロジェクト工房の仕事からすると、比率として10%ぐらいがそのような打ち合わせです。そのぐらいであれば、貸し会議室、ホテルの個室、レストランの個室などで十分です。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ここまで色々と書きましたが、最も大きなきっかけとなったのは、Creative Companyを書いた、私の尊敬するThe Law FirmのAndy Law氏の講演を聴いた事です。私たちはオフィスの持たない会社だ、オフィスはコストだ、いらない、と聞いて、最初は心の中で大反論しました。ただ、もしも自分がそうしたらどうなるだろう?と考えてみました。すると、良いオフィスの使い方が考えられなかったのに、専用のオフィスが無ければできることが沢山あることの気が着いたのです。そして、財務的に考えても、私にとってオフィスは時間もお金も消費する「コスト」でしかなかったのです。 ここではじめて知識労働者の殆どは、専用のオフィスが無くても仕事はできる、という事を受け入れました。 ということで、現在新しいウェブの準備中です。 ということで、今後の私のワークスタイル・ワークプレイス・コンサルティングは、知識労働者・頭脳労働者の専用オフィスを無くすことによって、企業価値を上げる事となります。

モダンリビング編集長から学んだこと

やはり違った観点から同じトピックを見るということは大切だと思った。モダンリビング下田編集長の「住まいから学ぶ。オフィスのエコ」講演会を聴講した。 過去10年間ワークプレイス関係の講演会にはよく参加しているので、メモを沢山とるということはあまり無くなったが、今回の講演会では、ユーザー、クライアントへの説明のしかたや場のデザインに関して使えるものが多々あり、そのため久しぶりにびっちりとメモを取った。 ICT関係 「画面上の構成はどうしてもミスが多い。実際に紙となる絵の色校正は画面上ではできない。」 ペーパーレスが叫ばれていても、これは続く。 創造性をかきたてる空間 「日々移り変わる、眺めのあるオフィス。」 気持ち良さ、居心地の良さ 「グリーンの多さ。」 「屋外空間をいかに中に取り入れるか。内と外を繋げる工夫。」 「庭は屋根の無いリビング」 - ならば、ワークプレイスのインフォーマル・コミュニケーション・エリアも、庭でも良いのだろう。 「ロンドンの庭のトレンドとしては、土が少ない。プランターを使っている。プランターであれば、自由に動かせる。」 - 場のフレキシビリティだ。 「光をどう取り入れるか。抜けのある空間-光、空気、風」 「住みやすさ、心地よさは人間の体感によるので、大きければ良い、小さければ良いとはいえない。」 - 働きやすさも。 「暖炉のある庭」 - オフィスにはこれが必要だと思う。水槽と違ってケアの手間隙も少ないし、コストもそれほどしないだろう。焚き火を囲んで話すイメージで、暖炉を囲んで話す・・・。ステキだ! コミュニケーションの促進 「ミーティングテーブルは丸。向かい側に座っている人とも繋がっている感がある。」 サステナビリティ(エコ) 「一度立てたものをいかに長く使うかが今後の課題。」 「美しいモノをつくる会社のショールームは美しい。」 - 美しいと大切に長くつかうということに繋がる。 「ささいなことだけど・・・と考えることから始める。」 「丁寧に暮らす。」 「グリーンが多いオフィスは空気がきれい、風邪が少なくなる。」 早速提案に組み込もう。 モダンリビングを購読するというのももちろんだが、編集部の皆さんの毎日のブログからも、沢山のワークプレイス作りのヒントが得られる。結局「ワーク(働く)」は「リビング(生きる)」の重要な一部であり、特に知識社会では、オフィスが住宅化し、住宅がオフィス化しているわけだから。

日本企業がイノベーション作りの達人だったころ

80年代にビジネスでアメリカに出張に行った日本人は2人かそれ以上のチーム編成で一緒に行っていた。行動も一緒だった。熱心に仕事をし、よく会話をしていた。その頃アメリカ人は、日本人は同じ仕事を何人もで一緒にやっている。なんてムダなんだ。効率が悪い、と言っていた。何年ほど前からか分からないが、日本人は効率良く仕事をするようになった。経費は極力少なく。出張は可能な限り1人で行く。 3,4年ほど前は、新商品開発プロジェクトのために日本に来る海外からの担当者は1人で行動することが多かった。ここ2年間ぐらい、2人、3人で来日し、現場観察などでも殆ど一緒に行動している。熱心に仕事をし、よく会話をしている。そして会話の中で光るアイデアがどんどん出てくる。チームでまとめるからスピードもある。 最近立て続けに来日したチームと行動するプロジェクトがあった。団体様だなぁ、と思いながらも、チームで行う仕事の速さと質には目を見張るものがあった。よく観察し、よく話を聞く。移動中、おやつ中、インタビューや観察の合間に活発に意見を交し合う。自分ひとりで海外出張に行く時のことを思った。ひとり。ひとりよがり。着目点も。見方も。結果も。 大部屋コンセプトは、活発なコミュニケーションという概念で場として海外から認められている。プロセスも知識創造モデルでは共同化と表出化が重要だと認識されている。そして日本でも、海外でも成功している企業はそれを仕事のプロセスの中に組み込んでいる。開発はチームで行う。現場観察は、異なるスペシャリスト(グラフィック・デザイナー、エスノグラファー、心理学者等)で構成されたチームで行う。 昔から日本人がやってきていたこと。科学的に説明ができないからということで、変えてしまったこと。多くの日本の大企業では、今では説明ができるのに、何らかの理由で止めてしまい、やっていないことが多いのではないだろうか?またイノベーション作りの達人にななることは可能なのだ。

紺野登先生のワークプレイス・デザイン・サイト

紺野登先生が、総合的なワークプレイス・デザインの新潮流サイトを立ち上げました: Happy Workplace ワークプレイス・デザインの参考になるトピックが、あらゆる角度から捕らえられています。 自社経営の一環としてワークプイレスを作っていかなければならない人たち、ワークプレイス・デザインに携わる人たちにとって、重要なサイトになると思います。

CSR

数週間前に、コア・ネット主催のジョーンズ・ラング・ラサール社ジョン・モルテンソン氏のサステナビリティについてのセミナーを受けた。そこで、スターン・レポートについて知った。2006年10月に英国政府がスターン卿の環境レポートに基き、環境問題対して何もしなければ、経済は20%も減少する可能性があるとして、早急に国際的にアクションを起こさなければならないと発表した。その後マスメディアが環境問題について急激に報道するようになったという。 インターフェイス・フロア社は、ほぼ100%原油からできている商品に関わらず、1996年よりレイ・アンダーソン社長(現在会長)自ら環境問題に積極的に取り組み、全体的なサステナビリティ活動により、めまぐるしい成果を上げている。先日、内田洋行社でのインターフェイス・フロアにおけるアジアパシフィック環境オフィサーのナイジェル・シグナル氏のお話を伺った。シグナル氏は、スターン・レポートでは、何もしなければ経済は年間5%減少するが、もしも1%環境対策の投資を行えば、その減少は起こらないとあるとの説明をされた。また、特にオフィスビルなどに関しては、環境問題対策投資をすることにより、電気や水のムダをカットするので、運営コストが下がるため、ビルの価値は上がり、賃料が投資をしていないビルより高くとれる。またオフィスの中の空気がきれいになり、二酸化炭素の排出を押さえながら温度も快適なレベルでたもてるため、社員の健康が促進され、生産性が上がっているという結果も出ている。 1960年代に、よく公害問題がニュースに出ていた。東京の多摩川は、汚染が酷く、「死の川」とまで呼ばれていた。しかし、努力をしてくださった方々のおかげで、今では鮎などの魚が戻ってくるほど水質が回復してきた。現在の環境問題は、昔からの続きであり、ローカルで解決できない問題がそのままになってしまっているように思える。政府も、企業もグローバル化が進んできた。多くの困難をチームワークで解決してきている。テクノロジーの進化も素晴らしい。一つのビルが隣接ビルの水も洗浄したり、パイプを使って工場で使われて熱くなった水を暖房装置として広範囲で使ったり、トランスフォメーション経済的なこともできるようになってきている。ビジネスもリーダーシップを発揮し、CSRとして地球温暖化に対するアクションを起こす時が来ている。