チャンスをモノにする

ディスカバリーチャンネルで、サバイバルの番組をやっていた。「サバイバルゲーム」。グリルス氏の言葉が印象に残った。 「サバイバルするには運が良くなければならない。」そう言って、水を探しながら、サソリやガラガラヘビのいる砂漠を、水筒、ナイフ、火打石だけを持って横断しきった。 「サバイバルするには、チャンスを逃してはならない。」そう言って、何年も放置されているボートに乗り、シャベルで氷河を渉った。途中でボートが沈没し、200メートル氷山の流れる川を泳ぎ岸についたが、ボートを使わなければそこで熊に襲われるか、天候が悪化して凍え死ぬかもしれなかっただろう。 サバイバルゲームを観た後、自転車に乗った。夕方、川沿いで夏の雲の間から光が射しているところが見える方向に走ることにした。なんとも美しい光景を30分ほど眺めながら走った。ぐるりと背を向けて帰りの方向へ数分走った後、振り向いてみると、そこはもう灰色の雲だけの空で、先ほどまでの輝く光景はうそのように消えていた。 運が良くなければならない。そうでなければ、美しい眺めには出会えない。チャンスを逃してはならない。後で見ようと思っても、美しい光景は消える。今日は、一日を豊かにしてくれた眺めだったが、仕事でも、場作りでも同じだと思う。今頑張らなくても後でやれる。別にここでやらなければならないという事は無い。そう言いながら人は面白い仕事を作っていく運をモノにできず、変化のチャンスを逃してしまうことがどれだけ多いことか。 慌てることと流れる時間の中、チャンスに気づき、それに対して行動することの違いは紙一重かもしれない。しかし、これも練習すればできるようになることだと思う。

本物から学んで下さい

三男も5年生になり、週末となると子ども達三人ともそれぞれのやりたいことで週末は家にいないことが多くなりました。それに比率して、私は最近夫と二人きりでゆっくりと出かけることが多くなっています。昨日はみなとみらいの周辺を一日散策しましたが、そのうち有隣堂で2時間も過ごしてしまいました。本当に色々な本が手に入りますよね。 きっとワークプレイス関係の本も、オフィス・デザイン、オフィス建築、オフィス・インテリアで探すと沢山あるでしょう。もちろんそのような本から、使える良いヒントは得られると思います。でも、ワークプレイスを企業変革の一つのツール、またはビジネスの一環として総合バランスで考えるのであれば、是非本物から学んで下さい。本物というのは、成功しているビジネスを立ち上げた人たち、という事です。または、長期的に勝っている人たち(スポーツ・チーム経営者、監督、選手)ということです。 そのような 人たちの本を読んだり、話を聞いたりすると、「場」や「環境」の話がメイン・テーマにはなりません。そこの部分だけ切り抜いて話して欲しいと思ってもそれだけでは良く分からない内容の話になるでしょう。でも、場作りに関してもそうです。結局ワークプレイスや、オフィスとはビジネスや、目的達成するために必要な一部なのであり、決してそこだけ切り取って考えるべきではありません。 コトを行うための環境というトピックは、伝記などを読んでいるとよく出てくるものです。そこの部分だけとなると、本の50分の1ぐらいの比率かもしれませんが、実際「環境」ということに関して使うべきのエネルギーは、企業においてそのぐらいであるべきなのかもしれません。 以前このブログにも書きましたが、先日またマクドナルド創業者、レイ・クロック氏の「Grinding It Out」(和訳:「成功はゴミ箱の中に」) を読み返しました。ロケーション、仕事にあわせて必要なツールを設置、アイデアを出し合う場など、環境に関しても再度本当に必要なことが詰まっています。何よりも大切な、フルに活き、社会貢献となるようなビジネスを成功させる、というメインテーマに基いていることが大切だと思います。昨日は、有隣堂でバスケットボールをやっている三男と、サッカーをやっている次男にも良いので「一球の心理学」と「打てるもんなら打ってみろ!」を購入し、読みました。私にとっては、本物から学ぶ、という意味では大変良い勉強になりました。もちろんスポーツは大好きなので、面白く読めるということもあります。特に、「一球の心理学」を読んで、今や先進社会のトレンドは、90年代当初に注目を浴びた複雑系を応用した心理学、社会学とハードな物理的測定を合わせた手法を使うことを確認しました。ワークプレイス業界でも今やそれに挑戦しはじめています。 大きな視野でのサステナビリティ(環境だけではなく、企業、社会の持続性)と繋がっているこの新しいホリスティック( 全体論的)なビジネス運営、ワークプレイス作り手法についてはまたのエントリーで。

真の改革

以前英語バージョンの『達人のサイエンス』を紹介しましたが、最近日本語バージョンが出ました。やはり、スポーツでもビジネスでも、実際に経験をして、勝ってきた人たちの言葉の重みは圧倒的に違い、後輩達に対して的確なアドバイスがあります。 ジョージ・レナードは、『達人のサイエンス』で、 人生のさまざまな領域 で「達人」(マスター)とよばれる人々はみずからの精神と肉体をどう鍛錬しているのか? について書いています。 私自身スポーツが大好きで、スケート、乗馬、バレーボール、バスケットボール、テニスと色々とやりました。でも、典型的なダブラー(少しやってみて、難しくなってきたところを克服するための練習が単調に感じはじめると飽きる)でした。スポーツだけでなく、絵も、勉強もそうでした。唯一飽きずにやり続けているのはビジネスだけです。私にとって一番不得意な領域だとも言えます。そのビジネスで私が今までやってこれたのは、難しくても、単調でも、収入のためということもあり、ひたすら前に進み続けるしかなかったからでしょう。 この間、三男のバスケットボールチームがJOMOのバスケット・ボール・クリニックに参加しました。その写真がホームページに載っているという事だったので、JOMOのバスケット・ボール・クリニックのホームページを訪問すると、ここでもビジネスの世界でもそのまま使えるリーダーシップや、人を育てるコーチングのページを発見しました。スペシャル・アドバイザー高木彰氏のコーチング・クリニック です。ここでの「選手」を「社員・部下」にし、練習内容を仕事内容と入れ替えて読んでみると、分かりやすい、実践できる日々のビジネス・アドバイスになると思いました。 真の改革に繋がる商品をデザインするにも、ワークプレイスをデザインするにも、このような背景を理解することがとても大切なのではないでしょうか。

インターネットで自分をさらけ出すこと

3年ぐらい前ネットに自分の意見、思いを書き込む人たちが急激に増えたころ、人気のある人たちのサイトや、検索して上がってきたサイトを見に行った時、何度もがっかりした。読んでいて、これを書いている人はどこかで読んだことや、人から聞いた話を書いているだけで、自分でやってみたことがないのだろうと思うものが多々あった。そのころ、書店や図書館で見る本も、自分では実践したことがないことについてかなり自信をもって書いてあるということに気が付いた。そしてさらに、自分もその一人だということに気が付いてショックだった。 だからここ2年間ほどあまりブログに書き込んでいなかった。書くときは、できるだけ当たり障りの無いトピ

ミクシィの影響 

ソーシャル・ネットワーク・システムのミクシィの中で色々な社会現象が起こっていて非常に興味深いと思っています。私自身ミクシィのおかげで仕事とプライバシーのバランスが10年前の企業の中で毎日オフィスで働いていた頃に近くなってきたような気がしています。バーチャル社会がずいぶんと進化したんですよね。 そのミクシィの中で私が書いた日記のエントリーに対してのコメントに刺激され、そのコメントに対するお返事をここでシェアしようと思いました: 何だかまた真面目に考えすぎたエントリーになっちゃっうのですが・・・。 プロジェクト工房設立一周年記念日でこれといって何もしなかった事に関して - >1周年を記念のことを何

「直せません」

この時点でビジョナリー・カンパニー著者一員のJerry Porrasのビジョナリー・ピープルに出会えて本当に幸せでした。タイトル「Success Built to Last:Creating Life That Matters」自体はその辺にごろごろ転がっている軽い人たちが書いた軽い人生におけるつかの間の成功論のような臭いがしたので、Jerry Porrasが書いたといえども最初はかなり構えて読みました。一度あちこち飛ばしながら読んだ後、価値があると思えたので再度読み返してみたのですが、良かった!日本語アマゾンのレビューで凄さは分かりません。でも私がなんといっても敬意を持つのは、ここでの「成功

組織が必要になる時

エキサイト辞書で調べました: 大辞林 第二版 (三省堂) そしき 【組織】< (名)スル (1)組み立てること。また、組み立てられたもの。 「所謂劇を―する要素は何か/神秘的半獣主義(泡鳴)」 (2)特定の目的を達成するために、諸個人および諸集団に専門分化された役割を与え、その活動を統合・調整する仕組み。または、そうして構成された集団の全体。また、それを組み立てること。 「会社―」「社会―」「組合を―する」「議会を―する」 (3)生物体を構成している単位の一つで、同一の機能と構造とをもつ細胞の集団。動物では、上皮組織・結合組織・筋肉組織・神経組織、植物では分裂組織・永久組織などに区別される。

工業デザインの価格

ここ数日間工業デザイン研究者のFirsthandのMatt Marsh氏(マット・マーシュ)と仕事をして思ったこと。人は自分の仕事の価値について分かっていないケースが多い。私もそうですが。私も最近まで、これをするからこれだけのお金を頂こう、と思っていました。いつ気が着いたか、何故気が着いたかはよく覚えていませんが、最近は、人は価値があると思ったものに、その価値に妥当と思った分だけお金を出します。だから、いくら自分はこのくらい請求したい、と思っても、企業のお金の決定権を持っている人たちがその価値がないと思っていたら、絶対無理。その人たちを説得することはできますが、その人たちにアクセスすることは困

海外と国内の違い

たまにしか出張しないと、色々な新鮮なアイデアや考えの刺激になるので楽しい。この間の出張から帰ってきて、日本と海外の違いに敏感になっているが、今朝気が着いた1月21日の日経新聞表紙ページ下にある広告もそれだった。 「知的資産創造」とあった。Web2.0時代、IT消費、情報セキュリティ。全てが古臭く感じられた。出張で見てきたものに関して色々とウェブで調べているが、企業に関しては、当たり前のビジネス情報(会社のミッション、ビジョン、目標、ロードマップ、アニュアル・レポートとしての過去の実績)がしっかりとホームページで見れるようになっている会社が現場でも力強かった。それらのホームページで語られている言

終に日本は先進ではないと感じた時

去年まで、ファッション、携帯、IT機器、車等のデザイン研究のサポート依頼が海外の企業から結構多かった。今はそのような外資メーカーの委託が急に無くなった。3年前辺りから、韓国や中国が如何に進んできたか話は聞いていたが、先日知り合いのデザイナーから韓国のコーディネーターの紹介依頼を受けて、終に来たんだな、と感じた。年末、年始と米国に行き、2年前は日本のほうがインフラが進んでいたのに、少なくともサンフランシスコ、アトランタ、フロリダ北部の観光地は米国の方がインフラが良くなったと感じた。無線、無線、無線ブロードバンドが当たり前。そしてそのブロードバンドを使った一般人の働き方は劇的に変わっていた。学びか

革新的なワークプレイス作りができない理由

革新的な、変革を促進するためのワークプレイスが作れない理由は沢山ありますが、まずは本当にそのような事をやったという人たちが極少ないからでしょう。殆どは、ロジックで始め、ロジックが上手く実行に移せない際プロジェクト・マネージャがアドリブでそれを実行に移す方法を作れないで妥協してしまい、特にそういった妥協はプロジェクトの最初の大変クリティカルな時期に起こるので、その後はもうどうしようもありません。 「できる」、と「わかる」の大きな違い。一般教育論として語られていますが、「時の流れに」というブログのエントリーを読ませて頂き、上記を思いました。

グーグルのオフィス創りから学ぶ

ビジネスパートナーでよく面白いネタを知らせてくれる人がいる。その方からグーグルのオフィス創りが見れますよ!凄いですよ!というメールを頂いた。私はいつもの早とちりで、私達が一緒に創ったオフィスと同じプロセスだし、そんなに凄いですか?というレスをしたところ、「凄い」というのはグーグルが自分達のオフィス創りのプロセスを見せるということです、と答えが返ってきた。 なるほど、確かに世界で大騒ぎされている商品(サービス?)で知られているグーグルが、イノベーティブな商品を生み出し続けるために作ったオフィスの中身やそのオフィスを作ったプロセスが見えるようにしてしまったということは凄い。私の「凄い」の意味は、グ

ワークプレイス、ワークスタイルはさほど進化しない

日経BPニュース:アラン・ケイ氏が描く未来のパソコン像(前編) 2006年06月19日 13時16分 ―― コンピュータ技術の進歩にはめざましいものがありますが。 果たして、そうだろうか。必ずしも進歩していない部分もある。例えば、メモリのデータ転送速度はさほど高速化していない。また、マイクロプロセサも、依然としてシングル・プロセサのアーキテクチャから脱却していない。これは、技術的な問題というよりも、コンピュータ・ベンダーが大きな変化を望んでいないからではないだろうか。 ワークプレイス、ワークスタイルに影響を与えるものは心理的要素だ、行動学だ、やる気だ、と色々とまくし立てている。 今日日経BPサ

「経営目標はトップの意思ー集団の心をどう燃えさせるか」

ワークプレイス創りのプロジェクトは、必ず経営目標と繋がっている。オフィス改装も、移転ももの凄いお金が必要とされる。利益から全て差し引かれるその金額。税金対策としても使えるが、出費することに変わりは無い。利益を倍増させるための投資となり得るが、大企業が出費を上回る利益を生むワークプレイス・プロジェクトにするためには、もの凄い戦略力、企画力が必要となる。 ただ、チェンジ・マネジメント的な要素が大きければ、出費は有意義さのバランスを持つことができるケースが多い。 久しぶりに稲盛和夫氏の『実学:経営と会計』を開いたところ、次のページが目に付いた: [質問] ・・・目標を決めるとき、トップダウンでいくべ

エクスペリエンス・デザインの基本はシンプル

去年からザ・ディヴィジョンのお手伝いをしています。1月16日には、東京21世紀クラブでエクスペリエンス・デザインについてザ・ディヴィジョンのデビッド・トング氏がセミナーを行いますが、楽しみです。 デビッドのプレゼンテーション、レクチャーを聴くたびに、又その際の質疑応答のたびに凄い学びを得ているので、本当にラッキーだと思っています。先週某日本企業で同じセミナーを開催しましたが、そこで私が感じたのは、デビッドが教えてくれるエクスペリエンス=ブランド、ブランド=エクスペリエンスのシンプルな基本は、実は全てのビジネス事項に通じているという事でした。 例えば、掛け算を覚えるには、九九の非常に単純な覚え方