朝聴くチャンバーミュージックは、特に人の少ない場所で聴くと清々しい。今私が座っている3階の席からは、広尾の交差点が見えるので、良いビジュアル的な刺激になる。携帯でメールチェックをしていたら、メルマガのヘッドラインでイノベーションというキャッチフレーズが目に付いた。また、だ。私がイノベーションというキャッチフレーズに気がつくようになってから2年ほど経ったと思う。
流行とは面白い。多くの人たちが瞬時に熱く語り合えるトピックを与えてくれる。私もイノベーションというキャッチフレーズを使ってずいぶん色々な人たちと話をしてきた。でも、イノベーションというトピックで入っても、それぞれの企業の状況はまったく違う。イノベーションが起こりにくい企業の問題点は、官僚的な組織であったり、リーダシップであったり様々だ。それらは組織心理学や、行動学に発展する。数年前のキャッチフレーズはナレッジマネジメント、ナレッジワーカだった。ほとんどのキャッチフレーズは結果を一くくりで説明するものであり、例えばイノベーションにしても、ナレッジワークにしても、それを創めよう!といくら叫んでも何も起こらない。車を作ろう!ワークプレイスを作ろう!と叫んでも、協力しあう人々と知識がなければ何も起こらないのと一緒だ。そして、例えばイノベーションとかんたんに表現しているものは、実は人が組織となり、ありったけの暗黙知や形式知を出し合って融合しなければ創れない。
科学的経営、ジャスト・イン・タイム、ナレッジ・マネジメント、イノベーション。次のキャッチフレーズは何だろう?社会心理学、行動学系だろうと思うが、そのキャッチフレーズは?色々な人たちから是非アイデアを聞いてみたい。
外は暑い。ここから見えている交差点での温度はもう35℃位いっていそうだ。エアコンの効いたスタバでチェンバーミュージックを聴きながら、あと一時間仕事をしよう。
キャッチフレーズとは少し違いますが、同じようなことを私も感じることがあります。小さな会社なので製品企画から広告戦略まで自分たちで考えるのですが、みんながいつも陥ってしまうのが「製品コンセプト」と「広告コピー」の混同。いつの間にか「広告コピー」が独り歩きを始めて、製品の命とも言えるコンセプトが忘れられていく。僕たちが製品を通して表現しなければならないのはコンセプトなのにっていつも思います。
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norihitoさん、コメント有難うございます。どれだけ広告コピーの力が凄いのか分かりますよね。製品コンセプトでさえ影にしてしまう。商品無しでは現在の生活はありえないのに、あたかも言葉ですべてできてしまうようなイリュージョンを与えるのですから。その心理的効果を成果を出すための見方につける方法はないものか、とよく思います。
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Suda さん、お久しぶりです。
> ほとんどのキャッチフレーズは結果を一くくりで説明するものであり、
> 例えばイノベーションにしても、ナレッジワークにしても、それを創
> めよう!といくら叫んでも何も起こらない。
ここ、非常によくわかります。
結局のところ、周りの人を巻きこみながら行動を広げていく必要があるんですよね。人の心を動かそうと思ったときに、「ナレッジマネジメント」という言葉だけではいかにも弱いというのが実感です。
最近は、できあがった結果についてではなく、そこにいたるプロセスをもうまくキャッチフレーズ化できるといいんじゃないかと考えています。ナレッジマネジメントであれば、「知りたい人を知っている人へ」「仕事を楽しく、やりやすく」みたいな。
いかがでしょう。
おまけ:(…というか宣伝です(^^;)
最近、Knowing-Doing.jp というサイトを立ち上げました。
この活動のキャッチコピーは「知と実践のサイクルを回そう!」。
norihitoさんもおっしゃってますが、活動のコンセプトをうまく反映できてるかなと考えつつ、思考錯誤している毎日です。(^^;
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hirocさん、コメント有難うございます。お盆休みどうでしたか?Knowing-Doing.jp訪問しました。いい感じですね!応援してますよ!
私はここんとこカール・アルブレヒトの『なぜ、賢い人が集まると愚かな組織ができるのか―組織の知性を高める7つの条件』を何度も読み返しています。そこでも実践のない知の意味のなさを語っています。今私はwww.fujikosuda.comにブログを移動させようとしているのですが、なんせウェブ関係のプロの親友が急に子会社に飛ばされ偉くなってしまい、忙しくて頼めなくなってしまったので、彼のガイダンスなしでやっています。もう泣きそう・・・。暗黙知が無いので行動の効果が無いんです・・・。
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