大きな変化が起こる時

先日世界的に有名な日本の製造会社のデザインセンターを訪問した。若手デザイナー2人と、役員の方1人と色々な事について面白い話ができたが、大ヒット商品のプロジェクトの話が大変印象的だった。1人の若手デザイナーが、今ちょっと秘密組織的感覚のコミュニティで、面白い情報交換会を、変な場所で行っているという話をしてくれた。それに関して私が、そういった秘密の場所みたいな所で面白いプロジェクトが始まることがよくありますよね。例えば公にやるとそんなつまらない事で時間をかけるなとか、金をかけるなとか言うプロジェクトは、ある程度成果が出るまで、そうやってないしょで進めていくのが一番ですよね。それで大ヒット商品ができたという話はビジネスブックにはいくらでも載っている。個人的にもそんなプロジェクトを端っこから見ていたこともある。この話を聞くと、役員の方が、「まるでプロジェクトXだね」とコメントされた。そこで私は、プロジェクトXなんてやっている最中には、プロジェクトメンバーは大抵いつばれるかと心配でしょうがないんですよ。心配しながらも、ばれたら大目玉をくらって、問題にされたっていいや!なんて思いながらやっているんです、とコメントした。それを聞いた若手の2人のリアクションが新鮮だった。えぇ?そうなんですか??と。

大企業に属されている方々は、頭も良いし、お行儀もとても良い。とにかく言う事をきちんと守れる人達が主だ。一昔前は、色々な面で今程管理に目が届いていなかった。ITの悪影響なのか。今のように効率よくするために、全てが一つのビルに統一されてはいなかった。だから、あちこち行かなくてはならなかったり、色々な雑用をこなしたりする合間に消えて、自分のプロジェクトに励んだり、会社以外の人とだべって情報交換したりしていた。今はその余裕がない。いつも見られているので、「消える」という行為がとても大変だ。しかもお行儀が良くて言う事を守る社員達。大ヒット商品が中々出てこないのは、そういった問題からかもしれない。

人は何か大きな変化が起こる時、ほとんどはその変化の度合いを把握していない。だから、あなたのこれがプロジェクトXになりますなんて言っても、ピンと来ない。逆にバカにしているのかと怒り出すかもしれない。私は一昨年前IDEOを訪問し場創りについて大変なショックを受けて帰ってきた。サンフランシスコ訪問中は楽しかったし、ショックを受けながらもその影響については何も考えなかった。何か私の中で変化が起こっているのは何となく感じた。でも言葉で説明できなかった。サンフランシスコから戻ってきて約3ヶ月間、私は言葉で説明できなかったけれど、何となくモヤモヤした気分だった。でもある日、私の場創りに対する思いが変化した後の説明ができるようになり、それを一挙にプレゼンテーションとして纏めた。

プロジェクトXからは程遠いものだったが、それは私にとって自分の仕事についての思いに対する非常に大きなターニングポイントだった。そしてここしばらくまた言葉にできない何かが起こっている。言葉は無くても、思いで体が動く。人が動く。でもちょっと見えてきた。どうやらもうそろそろ言葉になりそう。このような行動が取れるのは、中々難しいらしい。見る前に跳ぶ。大企業の中でこれが復活できるような環境になれば、面白くなりそうです。

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