ここしばらくやたらと「コーチング」という言葉が流行っているので、私は自分の仕事に対して極力その言葉を使わないように気をつけていた。でも、最近「コーチング」と「カウンセリング」を差別化して説明できるようになったので、すっきりした気分で「ワークプレイス・コーチング」についてコメントしたい。
私の個人的な意見だが、心理学観点から言うと、カウンセリングは問題を直すことを重視する。コーチングは技を伸ばすことを重視する。カウンセラーグもコーチもその分野においてはクライアントのリーダーとなる位置づけであるが、コーチには現場の観察がとても大切だ。
ワークプレイス創りに関しては、まだカウンセリング式が圧倒的に多い。現在カウンセリングしている側が本当にクライアントのためになる問題解決をしているかというと、長期的観点で成果を出していると言われるところは非常に少ない。時期からいうと、現在のワークプレイス・カウンセリングも、コーチングも、心理学からいうと1920年代のフロイトの時期なのではないだろうか?
私のワークプレイス創りのグローバル・ネットワークでは、ここ数年間でカウンセリング式からコーチング式に変わってきている。私にしてみれば、成果が出るのでコーチング式のほうがはるかにやりがいがあるし、楽しい。だからこれからどうやってコーチング式のワークプレイス創りをシステム化させるか真剣に考え始めた。この時点で言えるのは、ハードをプロデュースする人たち(設計、メーカー)とソフトをプロデュースする人たち(コーチング)は主に別なのでその2面を調和させたサービス、システム作りが必要だということだ。