思い込み

今年の春に、知人を通じて凄腕と聞く工業デザイナーのデビッド・トングさんと、瀧口範子さんをご紹介頂いた。その時は私は勉強不足でお二人がどれだけ凄い人たちなのか知らなかった。瀧口さんがジャーナリストと伺っていたので、仕事の話になった時、「私はレム・コールハースの追っかけをしばらくやっておりまして・・・。」というお話があったのが記憶に残った。その時は、ぼんやりと、今度読んでみよう、と思っただけで、数ヶ月経った。

時々一緒に仕事をさせてもらっている榊田さんから、レム・コールハースのOMAやAMOの凄さを聞いたり、どこかから今ロンドンで開催されているOMAの話を聞いたりで、OMAとAMOの招待についてウェブで検索していたら、瀧口さんの本、『行動主義:レムコールハース・ドキュメント』にぶち当たった。大慌てで、アマゾンに注文するのももどかしくて、すぐにABCまで買いに行き、即読み始めたら、今の私にとってセンセーショナルな刺激を与えてくれる内容だ。ちょっと前までなめるようにして読んでいたトム・ピーターズのIn Serch of Excellenceに続き、これまた線を引きまくり、ページの開いているところに思いついたアイデアを書きまくっている。

瀧口さんに最初お会いした印象は、わぁ、キレイな人!しかも頭よさそう!というイメージだったが、本を読んで、榊田さんからの建築業界の彼女のポジションを聞いて、そんな人と出会えた自分のまだ何もできていない嘆きににた気持ちと、自分のベストが本当に有意義な影響を与える分野でやってやる!という気持ちになった。

今まだ半分しか読んでいないが、今日星マークをつけて線をひいたところはここ:

建設現場や工場には、何かしら頭をクリアーにしてくれるものがある。技術の枠を集め、効率性の限りを尽くし、そして人が手でモノを作っている。建築家やエンジニアたちのアイデアを聞くのも面白いが、こうした現場には有無言わせぬ現実という学力が働いている。アイデアは、初めて聞いてもわかったような気になるが、現場の仕組みは自分が本当に無知だと思い知らせてくれるのである。

大量生産で成功している工場は特にそうだ。良いアイデアは、結構簡単に出てくる。それをダイヤモンドのように堅く、美しくさせるコンセプトとして表現するのは、天性と訓練が必要だ。そして、それを大量生産(小ロットでも)するプロセスを作り、欠陥無しの商品に作り上げることは、山のようなノウハウが必要なのだ。人は思い込みが激しいから、現場を知らない人たちは、モノづくりにかかっている知力と労力を実際と比べて大体千分の一ぐらいしかかからないと思っていると思う。(私もついつい忘れてしまうこともある。)

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