オフィスはいらない

神楽坂にプロジェクト工房オフィス(スタジオ)をオープンしてから2年4ヶ月。会社専用のオフィスはいらない、と判断し、今月末閉めることにしました。今までオフィスでかかっていた固定費の大部分を、ウェブに投資します。私にとって、自然ではない、大きな行動変革です。ただ、色々と考えた末、変わるしかないと判断しました。 その考えた内容は下記の通りです: 1.オフィスは価値を生み出していない 人が集まるにしても、私が声をかけなければ集まりません。数人集まる時には、その日のお互いのスケジュールで都合の良い場所にあるスターバックスやタリーズに集まります。誰かを常時オフィスに置いていると、オフィス費用+固定費がかかります。カフェでもやれば別ですが。でも私のしたい仕事はカフェの運営ではありません。 私は仕事は、頭脳労働です。ワークスタイルとして、専用オフィスでないとできない事は全くありません。なので、クライアントに価値のある情報提供や企画などは、専用オフィスで生み出されていません。 2.オフィスには招待して来てくれる人もいるが、ウェブには殆ど毎日誰かが訪れ、何か価値を持ち帰ってくれている 日本中のあらゆる場所、世界中のあらゆる場所から、本当に多くの方たちが私達のウェブ・ページを訪問してくれます。日本では、ワークプレイス創りの先端を行っている方々がこのサイトを読んでくれています。ここから発展したコラボレーションは多々あります。私達の仕事では、価値を生み出さないオフィスに使うお金は99%自分と知り合い達との贅沢で、その反面ウェブに使うお金は全て訪問者に何かを伝えます。今までウェブサーベイなどもクライアントのプロジェクトで行ってきましたが、オフィスにお金使うのではなく、もっとやりたい研究・調査のウェブ・サーベイで使えば、どれだけ面白い事か! 3.オフィスに行くということは、好きな人たちに会いに行くということ 神楽坂にオフィスを構えるきっかけとなったのは、ちょうど榊田建築設計事務所の榊田さんがオフィスを探していたので、共同で借りたら面白そうだ、という理由からでした。その二人が、より自分たちの建築という仕事に近いパートナーと別会社を立ち上げ白金台に12月に移転することになった際、広くなったオフィスで、プロジェクト工房のありかたを拡げる良いチャンスだ と考えました。しかし、そのための色々なアイデアがあっても、その運営のしかたを考えるとどうしても現時のビジネスモデルに上手くフィットしませんでした。そもそも榊田建築設計事務所の榊田さんとオフィスを協同で借りることにしたのは、一緒に仕事をしていて楽しかったから。神楽坂のオフィスに行く一番の動機は、榊田さんと待井さんが好きで会うことが楽しみだったからです。その人たちがいなくなるということは、オフィスに行く一番大きな理由がなくなることだと気が着いたのです。 4.自分の巣は必要だけれども、会社専用オフィスは必要ではない 結局神楽坂でのオフィスの使い方は、私たちにとって別荘だったようなもの。プロジェクトで毎日クライアントのサイトに行ったり、忙しい時期に詰めてレポートを書いたりする時は、神楽坂オフィスに行かずに自宅で仕事をしていました。 世代や、育った文化によって違うかもしれませんが、私は自分の巣が必要です。でも別荘は必要ではありません。 5.セキュリティを考慮した打ち合わせの場所の確保 打ち合わせでセキュリティが必要な事もあります。ただ今までのプロジェクト工房の仕事からすると、比率として10%ぐらいがそのような打ち合わせです。そのぐらいであれば、貸し会議室、ホテルの個室、レストランの個室などで十分です。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ここまで色々と書きましたが、最も大きなきっかけとなったのは、Creative Companyを書いた、私の尊敬するThe Law FirmのAndy Law氏の講演を聴いた事です。私たちはオフィスの持たない会社だ、オフィスはコストだ、いらない、と聞いて、最初は心の中で大反論しました。ただ、もしも自分がそうしたらどうなるだろう?と考えてみました。すると、良いオフィスの使い方が考えられなかったのに、専用のオフィスが無ければできることが沢山あることの気が着いたのです。そして、財務的に考えても、私にとってオフィスは時間もお金も消費する「コスト」でしかなかったのです。 ここではじめて知識労働者の殆どは、専用のオフィスが無くても仕事はできる、という事を受け入れました。 ということで、現在新しいウェブの準備中です。 ということで、今後の私のワークスタイル・ワークプレイス・コンサルティングは、知識労働者・頭脳労働者の専用オフィスを無くすことによって、企業価値を上げる事となります。

モダンリビング編集長から学んだこと

やはり違った観点から同じトピックを見るということは大切だと思った。モダンリビング下田編集長の「住まいから学ぶ。オフィスのエコ」講演会を聴講した。 過去10年間ワークプレイス関係の講演会にはよく参加しているので、メモを沢山とるということはあまり無くなったが、今回の講演会では、ユーザー、クライアントへの説明のしかたや場のデザインに関して使えるものが多々あり、そのため久しぶりにびっちりとメモを取った。 ICT関係 「画面上の構成はどうしてもミスが多い。実際に紙となる絵の色校正は画面上ではできない。」 ペーパーレスが叫ばれていても、これは続く。 創造性をかきたてる空間 「日々移り変わる、眺めのあるオフィス。」 気持ち良さ、居心地の良さ 「グリーンの多さ。」 「屋外空間をいかに中に取り入れるか。内と外を繋げる工夫。」 「庭は屋根の無いリビング」 - ならば、ワークプレイスのインフォーマル・コミュニケーション・エリアも、庭でも良いのだろう。 「ロンドンの庭のトレンドとしては、土が少ない。プランターを使っている。プランターであれば、自由に動かせる。」 - 場のフレキシビリティだ。 「光をどう取り入れるか。抜けのある空間-光、空気、風」 「住みやすさ、心地よさは人間の体感によるので、大きければ良い、小さければ良いとはいえない。」 - 働きやすさも。 「暖炉のある庭」 - オフィスにはこれが必要だと思う。水槽と違ってケアの手間隙も少ないし、コストもそれほどしないだろう。焚き火を囲んで話すイメージで、暖炉を囲んで話す・・・。ステキだ! コミュニケーションの促進 「ミーティングテーブルは丸。向かい側に座っている人とも繋がっている感がある。」 サステナビリティ(エコ) 「一度立てたものをいかに長く使うかが今後の課題。」 「美しいモノをつくる会社のショールームは美しい。」 - 美しいと大切に長くつかうということに繋がる。 「ささいなことだけど・・・と考えることから始める。」 「丁寧に暮らす。」 「グリーンが多いオフィスは空気がきれい、風邪が少なくなる。」 早速提案に組み込もう。 モダンリビングを購読するというのももちろんだが、編集部の皆さんの毎日のブログからも、沢山のワークプレイス作りのヒントが得られる。結局「ワーク(働く)」は「リビング(生きる)」の重要な一部であり、特に知識社会では、オフィスが住宅化し、住宅がオフィス化しているわけだから。

日本企業がイノベーション作りの達人だったころ

80年代にビジネスでアメリカに出張に行った日本人は2人かそれ以上のチーム編成で一緒に行っていた。行動も一緒だった。熱心に仕事をし、よく会話をしていた。その頃アメリカ人は、日本人は同じ仕事を何人もで一緒にやっている。なんてムダなんだ。効率が悪い、と言っていた。何年ほど前からか分からないが、日本人は効率良く仕事をするようになった。経費は極力少なく。出張は可能な限り1人で行く。 3,4年ほど前は、新商品開発プロジェクトのために日本に来る海外からの担当者は1人で行動することが多かった。ここ2年間ぐらい、2人、3人で来日し、現場観察などでも殆ど一緒に行動している。熱心に仕事をし、よく会話をしている。そして会話の中で光るアイデアがどんどん出てくる。チームでまとめるからスピードもある。 最近立て続けに来日したチームと行動するプロジェクトがあった。団体様だなぁ、と思いながらも、チームで行う仕事の速さと質には目を見張るものがあった。よく観察し、よく話を聞く。移動中、おやつ中、インタビューや観察の合間に活発に意見を交し合う。自分ひとりで海外出張に行く時のことを思った。ひとり。ひとりよがり。着目点も。見方も。結果も。 大部屋コンセプトは、活発なコミュニケーションという概念で場として海外から認められている。プロセスも知識創造モデルでは共同化と表出化が重要だと認識されている。そして日本でも、海外でも成功している企業はそれを仕事のプロセスの中に組み込んでいる。開発はチームで行う。現場観察は、異なるスペシャリスト(グラフィック・デザイナー、エスノグラファー、心理学者等)で構成されたチームで行う。 昔から日本人がやってきていたこと。科学的に説明ができないからということで、変えてしまったこと。多くの日本の大企業では、今では説明ができるのに、何らかの理由で止めてしまい、やっていないことが多いのではないだろうか?またイノベーション作りの達人にななることは可能なのだ。

紺野登先生のワークプレイス・デザイン・サイト

紺野登先生が、総合的なワークプレイス・デザインの新潮流サイトを立ち上げました: Happy Workplace ワークプレイス・デザインの参考になるトピックが、あらゆる角度から捕らえられています。 自社経営の一環としてワークプイレスを作っていかなければならない人たち、ワークプレイス・デザインに携わる人たちにとって、重要なサイトになると思います。

CSR

数週間前に、コア・ネット主催のジョーンズ・ラング・ラサール社ジョン・モルテンソン氏のサステナビリティについてのセミナーを受けた。そこで、スターン・レポートについて知った。2006年10月に英国政府がスターン卿の環境レポートに基き、環境問題対して何もしなければ、経済は20%も減少する可能性があるとして、早急に国際的にアクションを起こさなければならないと発表した。その後マスメディアが環境問題について急激に報道するようになったという。 インターフェイス・フロア社は、ほぼ100%原油からできている商品に関わらず、1996年よりレイ・アンダーソン社長(現在会長)自ら環境問題に積極的に取り組み、全体的なサステナビリティ活動により、めまぐるしい成果を上げている。先日、内田洋行社でのインターフェイス・フロアにおけるアジアパシフィック環境オフィサーのナイジェル・シグナル氏のお話を伺った。シグナル氏は、スターン・レポートでは、何もしなければ経済は年間5%減少するが、もしも1%環境対策の投資を行えば、その減少は起こらないとあるとの説明をされた。また、特にオフィスビルなどに関しては、環境問題対策投資をすることにより、電気や水のムダをカットするので、運営コストが下がるため、ビルの価値は上がり、賃料が投資をしていないビルより高くとれる。またオフィスの中の空気がきれいになり、二酸化炭素の排出を押さえながら温度も快適なレベルでたもてるため、社員の健康が促進され、生産性が上がっているという結果も出ている。 1960年代に、よく公害問題がニュースに出ていた。東京の多摩川は、汚染が酷く、「死の川」とまで呼ばれていた。しかし、努力をしてくださった方々のおかげで、今では鮎などの魚が戻ってくるほど水質が回復してきた。現在の環境問題は、昔からの続きであり、ローカルで解決できない問題がそのままになってしまっているように思える。政府も、企業もグローバル化が進んできた。多くの困難をチームワークで解決してきている。テクノロジーの進化も素晴らしい。一つのビルが隣接ビルの水も洗浄したり、パイプを使って工場で使われて熱くなった水を暖房装置として広範囲で使ったり、トランスフォメーション経済的なこともできるようになってきている。ビジネスもリーダーシップを発揮し、CSRとして地球温暖化に対するアクションを起こす時が来ている。

チャンスをモノにする

ディスカバリーチャンネルで、サバイバルの番組をやっていた。「サバイバルゲーム」。グリルス氏の言葉が印象に残った。 「サバイバルするには運が良くなければならない。」そう言って、水を探しながら、サソリやガラガラヘビのいる砂漠を、水筒、ナイフ、火打石だけを持って横断しきった。 「サバイバルするには、チャンスを逃してはならない。」そう言って、何年も放置されているボートに乗り、シャベルで氷河を渉った。途中でボートが沈没し、200メートル氷山の流れる川を泳ぎ岸についたが、ボートを使わなければそこで熊に襲われるか、天候が悪化して凍え死ぬかもしれなかっただろう。 サバイバルゲームを観た後、自転車に乗った。夕方、川沿いで夏の雲の間から光が射しているところが見える方向に走ることにした。なんとも美しい光景を30分ほど眺めながら走った。ぐるりと背を向けて帰りの方向へ数分走った後、振り向いてみると、そこはもう灰色の雲だけの空で、先ほどまでの輝く光景はうそのように消えていた。 運が良くなければならない。そうでなければ、美しい眺めには出会えない。チャンスを逃してはならない。後で見ようと思っても、美しい光景は消える。今日は、一日を豊かにしてくれた眺めだったが、仕事でも、場作りでも同じだと思う。今頑張らなくても後でやれる。別にここでやらなければならないという事は無い。そう言いながら人は面白い仕事を作っていく運をモノにできず、変化のチャンスを逃してしまうことがどれだけ多いことか。 慌てることと流れる時間の中、チャンスに気づき、それに対して行動することの違いは紙一重かもしれない。しかし、これも練習すればできるようになることだと思う。

本物から学んで下さい

三男も5年生になり、週末となると子ども達三人ともそれぞれのやりたいことで週末は家にいないことが多くなりました。それに比率して、私は最近夫と二人きりでゆっくりと出かけることが多くなっています。昨日はみなとみらいの周辺を一日散策しましたが、そのうち有隣堂で2時間も過ごしてしまいました。本当に色々な本が手に入りますよね。 きっとワークプレイス関係の本も、オフィス・デザイン、オフィス建築、オフィス・インテリアで探すと沢山あるでしょう。もちろんそのような本から、使える良いヒントは得られると思います。でも、ワークプレイスを企業変革の一つのツール、またはビジネスの一環として総合バランスで考えるのであれば、是非本物から学んで下さい。本物というのは、成功しているビジネスを立ち上げた人たち、という事です。または、長期的に勝っている人たち(スポーツ・チーム経営者、監督、選手)ということです。 そのような 人たちの本を読んだり、話を聞いたりすると、「場」や「環境」の話がメイン・テーマにはなりません。そこの部分だけ切り抜いて話して欲しいと思ってもそれだけでは良く分からない内容の話になるでしょう。でも、場作りに関してもそうです。結局ワークプレイスや、オフィスとはビジネスや、目的達成するために必要な一部なのであり、決してそこだけ切り取って考えるべきではありません。 コトを行うための環境というトピックは、伝記などを読んでいるとよく出てくるものです。そこの部分だけとなると、本の50分の1ぐらいの比率かもしれませんが、実際「環境」ということに関して使うべきのエネルギーは、企業においてそのぐらいであるべきなのかもしれません。 以前このブログにも書きましたが、先日またマクドナルド創業者、レイ・クロック氏の「Grinding It Out」(和訳:「成功はゴミ箱の中に」) を読み返しました。ロケーション、仕事にあわせて必要なツールを設置、アイデアを出し合う場など、環境に関しても再度本当に必要なことが詰まっています。何よりも大切な、フルに活き、社会貢献となるようなビジネスを成功させる、というメインテーマに基いていることが大切だと思います。昨日は、有隣堂でバスケットボールをやっている三男と、サッカーをやっている次男にも良いので「一球の心理学」と「打てるもんなら打ってみろ!」を購入し、読みました。私にとっては、本物から学ぶ、という意味では大変良い勉強になりました。もちろんスポーツは大好きなので、面白く読めるということもあります。特に、「一球の心理学」を読んで、今や先進社会のトレンドは、90年代当初に注目を浴びた複雑系を応用した心理学、社会学とハードな物理的測定を合わせた手法を使うことを確認しました。ワークプレイス業界でも今やそれに挑戦しはじめています。 大きな視野でのサステナビリティ(環境だけではなく、企業、社会の持続性)と繋がっているこの新しいホリスティック( 全体論的)なビジネス運営、ワークプレイス作り手法についてはまたのエントリーで。

真の改革

以前英語バージョンの『達人のサイエンス』を紹介しましたが、最近日本語バージョンが出ました。やはり、スポーツでもビジネスでも、実際に経験をして、勝ってきた人たちの言葉の重みは圧倒的に違い、後輩達に対して的確なアドバイスがあります。 ジョージ・レナードは、『達人のサイエンス』で、 人生のさまざまな領域 で「達人」(マスター)とよばれる人々はみずからの精神と肉体をどう鍛錬しているのか? について書いています。 私自身スポーツが大好きで、スケート、乗馬、バレーボール、バスケットボール、テニスと色々とやりました。でも、典型的なダブラー(少しやってみて、難しくなってきたところを克服するための練習が単調に感じはじめると飽きる)でした。スポーツだけでなく、絵も、勉強もそうでした。唯一飽きずにやり続けているのはビジネスだけです。私にとって一番不得意な領域だとも言えます。そのビジネスで私が今までやってこれたのは、難しくても、単調でも、収入のためということもあり、ひたすら前に進み続けるしかなかったからでしょう。 この間、三男のバスケットボールチームがJOMOのバスケット・ボール・クリニックに参加しました。その写真がホームページに載っているという事だったので、JOMOのバスケット・ボール・クリニックのホームページを訪問すると、ここでもビジネスの世界でもそのまま使えるリーダーシップや、人を育てるコーチングのページを発見しました。スペシャル・アドバイザー高木彰氏のコーチング・クリニック です。ここでの「選手」を「社員・部下」にし、練習内容を仕事内容と入れ替えて読んでみると、分かりやすい、実践できる日々のビジネス・アドバイスになると思いました。 真の改革に繋がる商品をデザインするにも、ワークプレイスをデザインするにも、このような背景を理解することがとても大切なのではないでしょうか。

インターネットで自分をさらけ出すこと

3年ぐらい前ネットに自分の意見、思いを書き込む人たちが急激に増えたころ、人気のある人たちのサイトや、検索して上がってきたサイトを見に行った時、何度もがっかりした。読んでいて、これを書いている人はどこかで読んだことや、人から聞いた話を書いているだけで、自分でやってみたことがないのだろうと思うものが多々あった。そのころ、書店や図書館で見る本も、自分では実践したことがないことについてかなり自信をもって書いてあるということに気が付いた。そしてさらに、自分もその一人だということに気が付いてショックだった。 だからここ2年間ほどあまりブログに書き込んでいなかった。書くときは、できるだけ当たり障りの無いトピ

ミクシィの影響 

ソーシャル・ネットワーク・システムのミクシィの中で色々な社会現象が起こっていて非常に興味深いと思っています。私自身ミクシィのおかげで仕事とプライバシーのバランスが10年前の企業の中で毎日オフィスで働いていた頃に近くなってきたような気がしています。バーチャル社会がずいぶんと進化したんですよね。 そのミクシィの中で私が書いた日記のエントリーに対してのコメントに刺激され、そのコメントに対するお返事をここでシェアしようと思いました: 何だかまた真面目に考えすぎたエントリーになっちゃっうのですが・・・。 プロジェクト工房設立一周年記念日でこれといって何もしなかった事に関して - >1周年を記念のことを何

「直せません」

この時点でビジョナリー・カンパニー著者一員のJerry Porrasのビジョナリー・ピープルに出会えて本当に幸せでした。タイトル「Success Built to Last:Creating Life That Matters」自体はその辺にごろごろ転がっている軽い人たちが書いた軽い人生におけるつかの間の成功論のような臭いがしたので、Jerry Porrasが書いたといえども最初はかなり構えて読みました。一度あちこち飛ばしながら読んだ後、価値があると思えたので再度読み返してみたのですが、良かった!日本語アマゾンのレビューで凄さは分かりません。でも私がなんといっても敬意を持つのは、ここでの「成功

組織が必要になる時

エキサイト辞書で調べました: 大辞林 第二版 (三省堂) そしき 【組織】< (名)スル (1)組み立てること。また、組み立てられたもの。 「所謂劇を―する要素は何か/神秘的半獣主義(泡鳴)」 (2)特定の目的を達成するために、諸個人および諸集団に専門分化された役割を与え、その活動を統合・調整する仕組み。または、そうして構成された集団の全体。また、それを組み立てること。 「会社―」「社会―」「組合を―する」「議会を―する」 (3)生物体を構成している単位の一つで、同一の機能と構造とをもつ細胞の集団。動物では、上皮組織・結合組織・筋肉組織・神経組織、植物では分裂組織・永久組織などに区別される。

工業デザインの価格

ここ数日間工業デザイン研究者のFirsthandのMatt Marsh氏(マット・マーシュ)と仕事をして思ったこと。人は自分の仕事の価値について分かっていないケースが多い。私もそうですが。私も最近まで、これをするからこれだけのお金を頂こう、と思っていました。いつ気が着いたか、何故気が着いたかはよく覚えていませんが、最近は、人は価値があると思ったものに、その価値に妥当と思った分だけお金を出します。だから、いくら自分はこのくらい請求したい、と思っても、企業のお金の決定権を持っている人たちがその価値がないと思っていたら、絶対無理。その人たちを説得することはできますが、その人たちにアクセスすることは困

海外と国内の違い

たまにしか出張しないと、色々な新鮮なアイデアや考えの刺激になるので楽しい。この間の出張から帰ってきて、日本と海外の違いに敏感になっているが、今朝気が着いた1月21日の日経新聞表紙ページ下にある広告もそれだった。 「知的資産創造」とあった。Web2.0時代、IT消費、情報セキュリティ。全てが古臭く感じられた。出張で見てきたものに関して色々とウェブで調べているが、企業に関しては、当たり前のビジネス情報(会社のミッション、ビジョン、目標、ロードマップ、アニュアル・レポートとしての過去の実績)がしっかりとホームページで見れるようになっている会社が現場でも力強かった。それらのホームページで語られている言

終に日本は先進ではないと感じた時

去年まで、ファッション、携帯、IT機器、車等のデザイン研究のサポート依頼が海外の企業から結構多かった。今はそのような外資メーカーの委託が急に無くなった。3年前辺りから、韓国や中国が如何に進んできたか話は聞いていたが、先日知り合いのデザイナーから韓国のコーディネーターの紹介依頼を受けて、終に来たんだな、と感じた。年末、年始と米国に行き、2年前は日本のほうがインフラが進んでいたのに、少なくともサンフランシスコ、アトランタ、フロリダ北部の観光地は米国の方がインフラが良くなったと感じた。無線、無線、無線ブロードバンドが当たり前。そしてそのブロードバンドを使った一般人の働き方は劇的に変わっていた。学びか